ここから本文です。
ここから現在位置です。
現在位置ここまで。

あなたのまちを ぐるり深ぼりツアー vol.17

第17回 「八雲の旅」<前編>

こちらに掲載されている記事の、ポイント獲得・抽選応募期限は終了しております。

あなたのまちを ぐるり深ぼりツアー 第17回「八雲の旅」<前編>

これまで道内各地を取材してきた北海道の月刊情報誌「HO(ほ)」が、毎月、あなたのまちにスポットをあて、まちの魅力を深ぼりしてご紹介。
北海道がもっとおもしろくなるマニアックな旅へお誘いします。

今月は「八雲」を旅します。


八雲町発祥の木彫り熊を深く知る【八雲町木彫り熊資料館】

今回訪れたのは八雲町。
太平洋と日本海、ふたつの海に面した全国的にも珍しいまちです。

1878(明治11)年、明治維新により職を失った旧尾張藩(愛知県西部)家臣のため、尾張徳川家17代当主の徳川慶勝(よしかつ)が家臣をこの地に集団移住させ、開墾を主導したことから八雲町の現在の市街地が作られていきます。

さて、最近、全国的に再注目されている北海道の木彫り熊は八雲町が発祥の地。
大正から戦前まで「北海道観光客の一番喜ぶ土産品は八雲の木彫り熊」と言われるほど、全国的な特産品でした。
そんな木彫り熊の特徴や歴史がわかる「八雲町木彫り熊資料館」を訪れました。

八雲の木彫り熊のきっかけを作ったのは、尾張徳川家第19代当主の徳川義親(よしちか)。
たびたび八雲を訪れていた義親は、1922(大正11)年に旅先のスイスで農民が作るみやげの木彫り熊に出合い、「八雲の農民たちの冬の仕事になれば」と持ち帰り、制作を奨励しました。

八雲産業株式会社管理

右側がその時に義親が持ち帰ったスイスの熊で、左が北海道第一号の木彫り熊。
スイスの熊の目はガラス玉ですが、八雲の熊は釘を打った目。毛並みは傘の骨を研いで彫ったそうです。
1924(大正13)年に八雲町で開催した「第一回農村美術工芸品評会」に出品され、これをきっかけに八雲の熊は次第に北海道みやげとして知られるようになります。

そんな八雲熊の初期の作品や、八雲の作家たちの作品を展示しているのが「八雲町木彫り熊資料館」。旭川や白老などの作品も展示し、北海道の木彫り熊の歴史も学ぶことができます。

海のまちらしい、魚を入れる「もっこ」を背負った熊など、さまざまな擬人化した熊は昭和初期にたくさん作られました。

「八雲の木彫り熊はスイスの模倣だけではなく、より八雲らしくローカライズして製品化していったことが特徴です」と学芸員の大谷茂之さん。
手にしているのは八雲特有の繊細な毛並みを表す「毛彫り」を生んだ十倉金之の作品。熊の背に盛り上がる「菊型毛」と呼ばれるつむじは八雲特有のもの。

正面から見ると可愛い表情。徳川義親は「いつでも観察できるように」と、町内で2頭の子グマを飼育させました。八雲の熊が愛らしいのは、のんびり育った熊がモデルだからと言われています。

八雲産業株式会社管理

もうひとつの八雲の彫り方、面で熊を表した「面彫り」の作品です。
八雲の作家は繊細な「毛彫り」と「面彫り」どちらも作ります。
ザリガニに鼻を挟まれ、片目をぎゅっとつむった姿がユーモラスですね。
のちに人気作家となる、柴崎重行の昭和初期の作品です。

柴崎重行の戦後の作品は手斧で割った跡のような粗く素朴な独自のタッチで、円空仏に似ているという人も。現在も人気作家です。

また、戦争中も彫り続け、八雲の毛彫りのイメージを確立した、茂木多喜治。戦後は公民館の木彫り熊講座で講師を務め、次世代に技術をつないでいきました。

ほかにも八雲を代表する作家の作品を見ることができますよ。
資料館を後にするころには、きっとあなたも八雲の木彫り熊ファンになっているかも。

八雲町木彫り熊資料館

住所
二海郡八雲町末広町154
電話
0137-63-3131
開館時間
9:00~16:30
休館日
月曜・祝日、12月29日~1月5日
※変更の場合がありますのでホームページを確認ください。
https://www.town.yakumo.lg.jp/soshiki/kyoudo/
入館料
無料

木彫り熊巡りの聖地 熊を鑑賞しながらコーヒーブレイク【軽食&喫茶 ホーラク】

八雲駅前にある「軽食&喫茶 ホーラク」は地域の人のいこいの場。
けれど、それだけではないのです。

店内に一歩入れば熊がずらり!
八雲の木彫り熊が勢ぞろいしています。

「道外からわざわざ見に来てくれる人が増えてうれしいんですよ」と、地元の木彫り熊を愛し、趣味で熊も彫る、店主の山戸広史さんと美恵子さん夫妻。

漁師の仕事を息子さんに任せ、美恵子さんの実家の喫茶店を継いで15年。
「そんなに好きなら」と常連客が自宅に眠る熊を譲ってくれるうちに、ここ数年でどんどん増えていったのだそう!

山戸さん夫妻が一番好きだという柴崎重行作品の棚です。
手斧で割った後のささくれだった面を生かす、柴崎特有の「柴崎彫り(ハツリ彫り)」についても解説してくれます。

写真提供:八雲町木彫り熊資料館

「柴崎さんは仙人みたいで、山の作業場からめったに下りてこなかったそうだよ」
シンプルな線だけで熊とわかる作風に、山戸さん夫妻は惹かれるそう。

いろいろお話しをしてくれるうえに、お願いすると席に好みの熊を置いてくれます。
パフェやコーヒーを味わいながらじっくり鑑賞できるなんて、たまりません。
ちなみに、この毛彫り熊は珍しい初期の柴崎作品です。

昨年から「八雲に来た記念に熊が欲しい」という旅人のリクエストに応え、柴崎作品を手本に彫る、小熊秀雄さんの作品を店内で販売しています。
このおみやげの収益は、柴崎さんのアトリエを修復する資金となるのだそうです。

器用な小熊さんは小さな作品も得意!観賞用の虫眼鏡も棚に置いてあるので、ぜひじっくり見てくださいね。

ナタやノミで木を割り、器用に小刀で彫る小熊さん。
今年の1月には山戸さん夫妻とともに、「地元の人にこそもっと知ってほしい」と、地元高校生と一緒に熊を彫るワークショップを行い、学生たちにも喜ばれたんですよ。

今ではすっかり「ホーラク」は木彫り熊好きの聖地。八雲に来たらぜひ寄ってくださいね。
さて次は、そんな「ホーラク」で教えてもらった、ユニークな熊に会える場所へ移動します。

ここは「温泉ホテル 八雲遊楽亭」。フロントに並ぶルームキーに目が釘付け。熊がいましたよ!
いろいろな熊がいますが、主に左下の耳にチェーンを通した形のものが、町民のための木彫り熊講座の講師でもあった引間二郎さんの作品です。

ホテルの敷地に引間さんの工房があったご縁で、今でも多くの作品が館内に飾られています。
ノコギリや毛彫り用の彫刻刀など、実際に使用されていた道具もフロントにありました。

館内の「寿司処 遊楽」では、昼も夜もリーズナブルな価格で寿司が味わえ、大将の冨未野さんとのおしゃべりも楽しいですよ。日帰り温泉と合わせて立ち寄る地元の人も多いのです。

湯量豊富な大浴場は源泉かけ流し。露天風呂もありますよ。
海側の和室を指定すると、なんと部屋でも温泉が楽しめるので、八雲に行くならのんびり泊りがけでどうぞ。

軽食&喫茶 ホーラク

住所
二海郡八雲町本町145
電話
0137-63-2367
営業時間
[月~金曜] 10:00~23:00
[土・日曜・祝日] 18:00~23:00
※遠方から訪れる場合は土・日曜・祝日の開店時間は応相談
定休日
不定休
※電話にてご確認ください。

温泉ホテル 八雲遊楽亭

住所
二海郡八雲町浜松152
電話
0137-63-4126
営業時間
[レストラン] 11:00~14:00、17:00~20:00
[日帰り温泉] 10:30~22:00
料金(日帰り温泉)
大人 (中学生以上):550円
小学生:250円
3歳~未就学児:100円
※いずれも税込価格

歴史写真・資料提供:八雲町木彫り熊資料館、八雲産業株式会社

※掲載情報は2020年3月9日時点のものです。

北海道情報誌
HO
[ ほ ]
(毎月25日発売 本体556円+税)


北海道の旬な情報、おすすめスポットなどを、独自の視点で紹介する北海道の総合情報誌です。道民も目からウロコの情報をお届けします。
http://www.burant.co.jp/


プレゼント

温泉ホテル「八雲遊楽亭」1泊朝食付ペア宿泊券を抽選で1名さまにプレゼント!

※写真はイメージです。
※厳正なる抽選のうえ、賞品の発送をもって発表にかえさせていただきます。
※当選賞品の発送は4月下旬の予定です。

ポイント獲得・
プレゼント応募はこちら

トップページへ戻る

ページの先頭へ戻る
本文ここまで。