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あなたのまちのエナジースポット巡り旅 vol.18

あなたのまちのエナジースポット巡り旅 vol.18「北見・網走・斜里の旅<後編>」

こちらに掲載されている記事の、ポイント獲得・抽選応募期限は終了しております。

北海道の月刊情報誌「HO(ほ)」が地元の人気店や穴場店、まちを元気にする企業、大切に守る伝統や歴史を訪ね、HO流の北海道再発見の旅へ、みなさんをお連れします!


毎日使いたい器を北海道の土から生み出す【斜里窯 / 陶房cafeこひきや】

斜里駅からは車で20分ほど。ウナベツ岳のふもと、海が見える高台に家族で営む「斜里窯」「陶房cafeこひきや」があります。
有名な「天に続く道」から車で5分ほどのところ。
「斜里窯」は父・中村二夫さんと長男のしんさん、「陶房cafeこひきや」は次男の良太さん夫妻が担当しています。

まずはカフェに伺います。
「ここは窯直営のカフェですので、窯の器を使っています。実際に見て、使い心地を試していただきたいんです」

すてきな空間ですが、カフェになる前は窯の作業場で、ここで作陶していたそうです。
掘りごたつのように見えるのは、ろくろを置いていた場所。

陶製のスピーカーからは、ジャズの音色が優しく響いています。
「壺にスマートフォンを入れ、音の響きを楽しんでいたことをヒントに作ってもらったのが始まりでした」と良太さん。改良を重ね、発売からすでに5年ほど。3種類のサイズがあり、とても人気があるそうです。

料理やお菓子は手作りで食材も地元産中心。「焼きカレー」950円は、豚骨でとったスープとオリジナルブレンドのスパイスで香り高く仕上げ、チーズもたっぷり。具材にもスープにも使用しているのは、斜里産の「斜里山麓豚」です。直火OKの器もすてきですね。

そして、ランチタイムは手作りの薪窯で焼いた、焼きたてピザも味わえます。
「斜里の小麦“こはる”は全国でもトップクラスの品質なんですよ」

窯焼きのピザは950円~。生地のおいしさはもちろん、ベーコンやジャガイモなど具材もたっぷり。トッピングは季節によって変わります。おいしいコーヒーも3種類、前編で登場した網走の「はぜや珈琲」でウナベツの水に合わせてブレンドしてもらったそう。

陶製ドリッパーでコーヒーを淹れているのは、良太さんの妻の奈緒子さん。
オーケストラのクラリネット奏者だった関西出身の奈緒子さんは、演奏旅行で斜里に来て、すっかりこのまちが気に入ったそう。昨年の冬に嫁いできたばかりです。

「ここからの眺めが本当にきれいで。オホーツクに沈む夕日は迫力があります。自然の素晴らしさに毎日感激しています」

隣のギャラリーではじっくりと窯の作品を鑑賞したり、選ぶこともできます。手ごろなものも多く、迷ってしまいますよ。

工房にもおじゃましました。
「斜里窯」は1983(昭和58)年に父の中村二夫さんが始め、今は長男のしんさんとともに作陶しています。

二夫さんは東京出身。旅で訪れた斜里を気に入り、移住してちょうど50年になるそう。
ここで家族を持ち、山口県の萩で修業したのちに斜里に窯を築きました。
名寄の土をベースに北見や上士別の土を独自に配合して、北海道の土だけで作る窯の先駆けです。

薪窯で焼き、北海道の土の色を生かした「蝦夷焼締(えぞやきしめ)」を2004(平成16)年に発表。
釉薬を使わない焼き色のグラデーションが味わいがあります。
作家として作品を発表しつつも、日常で愛される食事や花を生かす器を作り続けてきました。

しんさんは岡山・備前焼きの陶芸家に師事し、斜里窯の作品の幅を広げました。
ろくろで作った丸い形にエッジをつけるスタイルがすてきです。

巨大な窯も見せていただきました!なんと一度に6,000個もの作品を焼き上げる3連式登窯。
北海道初のクヴェヴリワイン(甕で熟成させるワイン)に必要な大きな甕(カメ)もここで焼いたそう。

隣には、色の変化が重要な「蝦夷焼締」などを焼き上げる小さな穴窯もあります。
ここは日本最北東端の窯なのです。

巨大な登窯で焼くのは年に2回、春と秋に行います。
大きな窯の中は器を置く場所で温度が変わります。温度計はなく、土も釉薬も同じ複数のテストピースを配置し、小窓から取り出して様子を見る「色見」という方法で判断するそうです。右と左、置いた場所でこんなに色が違うんですね。

「年に2回だけ焼いてほかは何してるの?なんて言われますが、実はいろいろ忙しくて、休むヒマがないんですよ」としんさん。土作りから始まり、薪の準備、毎日の作品作りと、とにかくやることがいっぱい。
来年の3月ごろに予定している窯入れの準備はすでに始まっているのですね。

また新しい作品、見に来ますね。

スポット情報

斜里窯 / 陶房cafeこひきや

住所
斜里郡斜里町峰浜110
電話
0152-28-2123
営業時間
11:00~17:30
日曜 13:00~
定休日
火・水曜、不定休あり
※電話での確認がオススメです
URL
http://bigfis2.wixsite.com/sharigama

かけ流しの温泉や暖炉に憩う まちなかの山小屋へ【宿泊・CAFE・雑貨 しれとこくらぶ】

知床斜里駅の近くにありながらも、まるで山小屋のような建物があります。

白樺がシンボルの「しれとこくらぶ」
1985(昭和60)年のオープン以来30年以上、地元の人にも旅人にも親しまれている、宿であり、カフェでもあります。

扉を開けると、ほんのり薪の香り。
大きな暖炉が中心のカフェスペースがありました。

営むのは店主の塩川幸子さんと娘の裕子さん。
できる限り地元の食材を使った和洋食がそろい、ランチは大忙し。
家庭的でボリュームある料理が評判です。

地元のブランド豚「サチク麦王」を使用した、鉄板の上でデミグラスソースがグツグツと音を立てる「自家製ハンバーグセット」は1,300円。ナイフを入れると肉汁が溢れます。

前編に登場した網走「はぜや珈琲」がブレンドしたオリジナルコーヒーがついた、本日のオススメランチ。

この日はど~んとチキンソテーやサラダ、スパイシーなピラフのセットで900円でした。
「若いお客さんも多いから、盛りよく、白いご飯のおかわりは自由みたいなものよ」と幸子さん。太っ腹ですね。

あ、おいしそうなパン。
「お隣の清里町の、小麦農家のパン屋さんのものなんです。宿の朝食やカフェで出しているの」
自家製リンゴジャムと一緒に味見させてもらいましたよ。さっくりと小麦香るパン、最高でした。

ほかに斜里の農家さんのジャムや知床ブランドのグッズなど、近隣のオススメ商品を販売しています。

暖炉の前は特等席。パチリパチリと静かな店内には薪のはぜる音。
食後もおいしいコーヒーをいただきながら、時間を忘れてくつろげます。
それにしてもすてきな暖炉。外国製かな?
「いえいえ、この宿を始めた夫がデザインして、地元の板金店が作ってくれたの」
なんと斜里産でしたか。冬はこの暖炉を囲み、旅人や地元の人との交流も生まれるそう。

この建物をデザインしたのも7年前に亡くなった夫の義幸さん。カラマツなど地元の木材を生かした山小屋のような雰囲気がいいですね。
「男のロマンだと言っていたわね(笑)」と幸子さん。床にも丸太が埋め込まれていたり、あちこちに工夫が見られます。

温泉は小さいながらも日帰り入浴もあり、地元の人や温泉好きの間で知られる褐色でとろりとした肌触りの極上の湯は、かけ流しを贅沢に楽しめます。

宿泊の部屋は「カムイワッカ」などウトロの景勝地の名が付くツインルームが8室。木のぬくもりにほっとする部屋でくつろげます。

娘の裕子さんは中学から斜里を出て進学し、航空会社に就職。
「昔は何もないまちだと思っていましたが、今はそれが魅力。流氷が来る冬が大好きですね」

帰郷してからはまちづくりの活動にも積極的に参加。
会長を務める団体「知床スロウワークス」はテレワークで斜里に来た企業のサポートや、地元企業とのビジネスマッチングの橋渡しをしています。

さらに写真家の石川直樹さんたちと、写真を通して地元の人が新たな「知床」と出会うプロジェクト「写真ゼロ番地 知床」の実行委員としても活動中。

「地元の人とより深く知り合えたり、都会から協力してくれる人がいたり…。活動を通してこのまちに暮らしてよかったと思うことが増えました」

どうぞ、幸子さん、裕子さん、これからも「しれとこくらぶ」や活動を通して、まちの魅力を伝えてください。

流氷の季節に、また来ます!

スポット情報

宿泊・CAFE・雑貨 しれとこくらぶ

住所
斜里郡斜里町文光町41-1
電話
0152-23-1844
営業時間
カフェ 10:00~22:00
日帰り入浴 13:00~20:00
定休日
不定休
宿泊
1泊素泊まり5,550円~
(入湯税込み、季節によって変動あり)
日帰り入浴料
400円
URL
http://www.shiretoko-club.jp
斜里ふるさとテレワーク
https://www.shiretokolabo.com
知床スロウワークス
https://www.shiretokolabo.com/slowworks
写真ゼロ番地 知床
https://www.facebook.com/ShiretokoPhotoFes/
※2019年3月に、斜里町公民館ゆめホール知床にて写真展開催予定

心地よい時間と出会えるカフェと雑貨の1軒屋【雑貨屋 rega (レガ) / Kafé rega (カフェ レガ)】

ここは北見市の高台にある住宅地。
通り沿いにあるおしゃれな1軒屋「rega」を見つけました。

2階がカフェで3階が雑貨屋さん。
営むのは沼田章さんと志緒里さん夫妻と看板犬のジョジョちゃん。
章さんがカフェ、志緒里さんが雑貨店を担当しています。

まずは3階の雑貨屋さんへ。
広々とした空間に、志緒里さんがセレクトしたインテリアから洋服まで、種類豊富にディスプレイされています。

この日はジョジョちゃんが出勤中。とっても歓迎してくれるんですよ。

ナチュラルでセンスあるものがそろうウエア類。
「ハーレーのシェットランドウールニットが人気ですよ。
このボーダーは5,000円代とリーズナブルかつ合わせやすいので、こちらもオススメです」

長く着られる上質なものから手ごろなものまで幅広いセレクトなんですね。

「サルビア」のソックスや「フォグリネンワーク」など北見ではここだけというアイテムも。
シーズンごとに受注会や、特別なブランドを迎えた販売会も行っています。

地元の作家さんの作品にも力を入れているそうですが…。あれれ!ちっちゃな焼肉七輪、青ネギ、蚊取り線香…。
思わずにやっと笑ってしまう、ミニチュア雑貨「ATELIER NON NON©(アトリエ ノン ノン)」は井内法子さんの作品。
後ほど井内さんを訪ねてみますよ!

さて、カフェで休みましょうか。
高台にあるので、いい眺め。
まち並みや遠くの山々まで見渡せます。

インテリア好きな章さんのこだわりが感じられる洗練された店内。
旅で訪れた北欧のカフェの心地良さを目指しているので、店名の表記も北欧風の“kafé”とつけています。

章さんは以前ここで美容室を営んでいましたが、「60歳になる前に、趣味の料理を生かした仕事をしたい」とカフェに転業。今年の秋で丸2年経ちました。

キッチンからいい匂い。こちらの名物料理「スフレパンペルデュ」です。地元・北見のパンを24時間卵液にひたし、時間をかけてオーブンで焼き上げます。

一度食べると忘れられなくなるほど、ふんわりたまらない食感。
ランチタイムはドリンクやサラダ、焼きリゾットが付いてお得な1,100円。
セットの焼きリゾットもまたおいしくて、聞けば津別産の料理用洋トマトを使ってソースを作っているそう。季節によっては自家菜園の野菜やハーブも登場します。

「国内外で食べて一番おいしかった味の記憶を頼りに料理を作ります」という章さんの料理は絶品です。
食事からデザートまで、ぜひフルコースでどうぞ。

お気に入りが見つかる雑貨店でお買い物をした後は、心地よい空気感漂うカフェへ。
「rega」をお目当てに、北見へまた来たくなりました。

スポット情報

雑貨屋 rega (レガ) /
Kafé rega (カフェ レガ)

住所
北見市高栄東町3-20-4
定休日
木曜

雑貨屋(3階)

電話
0157-23-5122
営業時間
10:30~19:30
URL
https://regazakka.exblog.jp
Facebook
https://www.facebook.com/rega.zakka

カフェ(2階)

電話
0157-22-8444
営業時間
11:15~20:30 (L.O.19:30)
URL
https://ameblo.jp/kafe-rega

ノスタルジックなミニチュア雑貨に夢中【ATELIER NON NON (アトリエ ノン ノン)】

今にもモクモクと煙が出てきそうな、おいしそうな焼肉!

実は直径2.7cm・高さ約2.7cmという、ちっちゃな北見名物の焼肉七輪。
今年ふるさと納税の返礼品にもなった「北見のミニチュア焼肉アクセサリー」です。

ここは「雑貨屋 rega」で出会った、ミニチュア雑貨の作家・井内法子さんのアトリエ。北見の某所です。
井内さんは食べ物を始め身近なものをモチーフに、ペンダントやストラップなどのかわいい雑貨を作っています。

いつも傍らで作業を見守るのは、ぽんこちゃん。
「監視や励まし、癒しに寄り添いなど…いろいろ働いてくれます」

あ、ねぎブローチ似合いますね!
「風邪の予防です。エヘヘ」
あぁ、ねぎを首に巻く「おばあちゃんの知恵袋」!本物じゃないけど効きそうです。

型から作るミニ七輪にプラモデル用カラーでリアルに汚れも再現しています。

井内さんが手に持つのは、本物みたいな「新作のいぶりがっこ。ブローチとかにしますよ」
懐かしくて、見ればちょっと笑っちゃう。井内さんのミニチュア雑貨は魅力的。

井内さんは福島県いわき市出身。お父さんは商業デザイナーで木工作家、お母さんは1級建築士というモノづくり家族の中に育ちました。

やかんに湯たんぽ、うずまきかりんとうは食べちゃいそう。
「小さなころから粘土でさつまいもやニセ梅干を作って、間違えて食べないかとニヤニヤ観察するのが好きで。でも根がマジメなんで食べそうになると必死に止めてました(笑)」

定番のキャラ物もあるんですよ。子供のころの井内さんやお母さんがモデルの「白玉ちゃん」「お風呂ちゃん」。昭和なおかっぱ頭がいいですね。

井内さんはミニチュアを独学で作り続け、22歳のとき、日本一周バイクの旅で旦那さんと出会い結婚。北見に移住しました。
ドールハウスの講師をしていましたが「ATELIER NON NON©として制作を始めたのは2000(平成12)年からです。

さて、私もちょっとだけ体験させてもらいました。
花材のツブにペースト状の粘土を混ぜると本物そっくりなごはんが完成。
お茶碗も手作りです。かたどりから色付けまで…準備も大変ですね。

何をしてるかわかります?
1mmにも満たない、小さないくらを一粒ずつ作っています。
難しい~。

色付けした接着剤に混ぜてごはんに乗せれば…
「こぼれいくらごはん」の完成。

先日行われたワークショップ「のんのん食堂」では、参加者は3時間みっちり作業に没頭して「土鍋ごはん」「きのこ汁」「お漬物」も作りました。
もちろん手編みの鍋敷きや土鍋のパーツは井内さんが準備したものです。

しゃもじも福島から太い孟宗竹を取り寄せ、ひとつひとつ削ったそう。
本物以上に徹底したモノづくりに感激!

そんな井内さん、これから作ってみたいものはありますか?

「今、生まれ育った実家を作っているんです。いずれ公開しますね」

子どもの頃のワクワクやドキドキを忘れずにモノづくりを続ける、井内さんの原点のおうち。ぜひ見せてください!

スポット情報

ATELIER NON NON©
(アトリエ ノン ノン)

住所
北見市某所
URL
http://www.a-nonnon.com
Facebook
https://www.facebook.com/atelier.nonnon

北海道情報誌
HO
[ ほ ]
(毎月25日発売 本体556円+税)


北海道の旬な情報、おすすめスポットなどを、独自の視点で紹介する北海道の総合情報誌です。道民も目からウロコの情報をお届けします。
http://www.burant.co.jp/


北見・網走・斜里のおみやげプレゼント

「斜里窯 / Caféこひきや」
マグカップ(1客)3名さま
※写真はイメージです。

「しれとこくらぶ」
ペア宿泊券(食事なし)1名さま

「しれとこくらぶ」
知床のイメージキャラクター「トコさん」マスキングテープとジャムのセット3名さま
※写真はイメージです。

「Kafé rega」
ちくわのチョーカー、または ねぎのブローチと、コースター・紅茶のセット2名さま
※種類・カラーはおまかせください。

※賞品は一例です。変更になる場合がございます。
※厳正なる抽選のうえ、賞品の発送をもって発表にかえさせていただきます。
※当選賞品の発送は1月下旬の予定です。

プレゼントのご応募について

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