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あなたのまちのエナジースポット巡り旅 vol.5

あなたのまちのエナジースポット巡り旅 vol.5「美深と名寄の旅<前編>」

こちらに掲載されている記事の、ポイント獲得・抽選応募期限は終了しております。

北海道の月刊情報誌「HO(ほ)」が地元の人気店や穴場店、まちを元気にする企業、大切に守る伝統や歴史を訪ね、HO流の北海道再発見の旅へ、みなさんをお連れします!


手作りの癒しの空間で地元の小麦香る焼きたてピッツァを【Bibliothèque(ビブリオテーク)】

手つかずの自然が残る道北の、アウトドアの拠点として注目される美深。
町営キャンプ場も大人気です。まちに流れる雄大な天塩川はもちろん海も近く、カヌーや釣り好きにも天国のようなエリアなのです。

駅には観光案内所があり、親切に対応してくれます。

その奥に、ひっそりとあるのが作品を自由に読める「村上春樹文庫」
美深は「羊をめぐる冒険」の舞台と推測されている、ハルキストの聖地なのですよ。

「列車の本数が減り、待ち時間で1冊読めるな…と思い作った場所です。ファンの方の寄贈で本も集まっています」と仕掛け人の美深町観光協会事務局長の小栗卓さん。
まちの様々な企画の仕掛け人でもあります。
町内の赤レンガ倉庫で行う「クラフトビアーフェス」も昨年からはじめて好評です。

小栗さんは「クラフト&プレイ」を合い言葉に道北のアウトドア情報を発信する、着地型観光プロモーション推進協議会のプロジェクト「BASIS(ベイシス)」の中心人物でもあります。仲間たちと用意した体験コースもカヌーや木工などいろいろありますが、サーフィンのように雪の上を滑る「雪板」を作って遊ぶ体験が人気です。

そんな小栗さんをご縁に、このまちに移住して昨年店を開いたご夫婦がいます。

住宅街に現れた、心惹かれる古民家を改装した一軒家、「Bibliothèque(ビブリオテーク)」

捨てられるはずだった太い柱はカウンターに。梁の木材は昔の地元の木材屋の名が記されたものをそのまま残すなど、奥深い古材の味わいと温かさを残しながらも洗練された空間。

店名「Bibliothèque(ビブリオテーク)」はフランス語で「図書館」のこと。店内の本を読みながら、ゆっくりと過ごせます。

手がけたのは福島英晶さんと岡野萌さん夫妻。
「北海道で暮らしたい」と願った岡野さんと、釣りや自転車が趣味の福島さん。遊びのエリアとしても絶好の場であり、まちづくりを頑張る人たちにも魅力を感じ昨年美深に移住しました。知り合った観光協会の小栗さんが、不動産業のないこの町で物件を探し、築60年のこの建物に出合いました。
東京のディスプレイの会社でデザイナーだった岡野さんと制作担当だった福島さん。この家の空間も岡野さんがデザインし、地元の大工さんと一緒に手作業で改装しました。

赤いタイルがかっこいい!
「お客さんには見えないけれど、好きな色のイタリアのタイルを張りました」と岡野さん。気分が上がるキッチンで、二人の笑顔も料理も魅力倍増、になるのかも。

エントランスの薪ストーブまわりのタイル張りも凝っていますね。
「深夜まで作業しても延々と終わらなくて。近所迷惑だと恐縮していたら、温かく声をかけてくださったり、夕食や差し入れをいただいたり。優しい気遣いに感激しました」
凝りに凝って作り上げた空間は、昨年夏の完成予定でしたが、11月に待望のオープン。ご近所の皆さんも喜んでくれたそう。

料理のメインは石窯で焼いたピッツァ。500℃に熱した窯の中、1分ほどでアッという間に焼けます。すぐに焼けるので、水分が飛ばず固くならないので、もちもちの食感。

じっくり一晩発酵させる生地は、試作を重ねたどりついた地元産の小麦「ハルユタカ」を使用。「焼き上がりの香りやサクっとした食感が抜群でした」

人気は「トマトソースとフレッシュバジルのマルゲリータ」900円。ほかに「枝豆とアンチョビ」や、「シラスと大葉」など12種類。テイクアウトもOK。昼間はほかにパスタもあります。
「昼飲みもどうぞ」。ビール好きの二人が選んだハートランドが合います。飲めない人にはハンドドリップのコーヒーを。

「夜の雰囲気もいいんですよ」と地元の方が熱く語っていました。
夜は「トリッパ(牛の内臓)の煮込み」「サルシッチャ(腸詰め)」などのアラカルト料理、ワインもおすすめです。
今度来るときは、二人が店を作った時のおもしろ苦労ばなしを肴に、ゆっくりとお酒を楽しんでみたいな。

スポット情報

Bibliothèque(ビブリオテーク)

住所
中川郡美深町西1条南5丁目
電話
01656-8-7039
営業時間
14:00~22:00(L.O.21:00)
定休日
月曜(不定休あり)

美深町観光協会

住所
中川郡美深町開運町交通ターミナル(美深駅)
電話
01656-9-2470
美深クラフトビアーフェス2018
8月18日(土)15:00~20:00を予定
http://www.bifuka-kankou.com
「BASIS」
http://dohokuexplore.jp

美深のチョウザメは姿も料理も味わいあり【美深チョウザメ館/天然泉 びふか温泉】

道内のチョウザメ養殖の先駆けである美深町。
まちに流れる天塩川では、明治時代は貴重な食糧として重宝され漁が盛んでした。
昭和初期までは姿が見られましたが、今は2007年以来環境省レッドリストで絶滅種という扱いです。

1997年に開館した「美深チョウザメ館」では、間近で泳ぐ姿や飼育のようすを見学できます。
餌をあげることもできますよ。
チョウザメは3億年も前から存在する古代魚。迫力がありますね。

美深では1983年から交配種のチョウザメ「ベステル」を飼育しています。
1993年から人工ふ化を行い現在町内4カ所の施設で、約4,000匹もの養殖を行い、今年新たにもう1施設増える予定だそう。

チョウザメの世話をしていたのは、株式会社美深振興公社の鈴木渉太さん。陸別町出身です。魚が好きで大学の水産学部を卒業したものの、一旦はごく普通のサラリーマンとして札幌で働いていました。でもその後、地域おこし協力隊をきっかけにチョウザメの飼育に携わり6年経つそう。

「チョウザメのオスメスはおなかを開かないとわからず、キャビアがとれるようになるには10年はかかります。繊細で水温や餌の管理が難しい魚ですが、やりがいもあります。いつか自分たちで育てた稚魚を放流して、チョウザメを天塩川に復活させることは、ここの職員みんなの夢なんです」

同じ敷地内にある「天然泉 びふか温泉」
宿泊すると珍しいキャビアやヒレ酒をはじめ、チョウザメ料理を楽しめます。

チョウザメは実はサメではなく、タイやマグロのように一般的な魚です。サメと違って腎臓があるのでアンモニア臭もありません。タイの甘みとフグの食感を合わせたような味だそう。

開放感あふれる大浴場は日帰り入浴もOK。冷鉱泉(低張性弱アルカリ性冷鉱泉)は、なめらかでさっぱりしています。地元人も頻繁に訪れる温泉なんですよ。
今度はゆっくり泊りがけで、温泉とチョウザメのフルコースを満喫してみたいですね。

そうそう、まちの名産品や軽食が食べられる「道の駅びふか」では、今年から週末限定で、チョウザメのだしを効かせた、地元産もち米「風の子」のおこわの販売がはじまりました。ぜひお試しを!

スポット情報

美深チョウザメ館

住所
中川郡美深町字紋穂139 美深アイランド内
営業時間
9:00~17:00
定休日
無休
料金
入館無料
※お問合せは天然泉 びふか温泉まで。

天然泉 びふか温泉

電話
01656-2-2900
料金
宿泊 1泊2食付き 1名7,592円~
日帰り入浴(11:00~21:00) 大人400円、子ども(4歳~小学生)200円
URL
http://www.bifukaonsen.com

美深産のおいしいカボチャを活かすお土産を【菓子司すぎむら/道の駅びふか】

国道40号沿いにある「道の駅びふか」。温泉やチョウザメ館、キャンプ場などがある「びふかアイランド」がすぐ裏手にあります。

2階はレストランで、1階は地元の野菜や特産品を中心に充実の品ぞろえ。美深産にこだわった軽食も、「羊乳のソフトクリーム」や栗のように甘みがある「くりじゃがコロッケ」「美深牛の肉まん」など目移りします。

美深といえばかぼちゃ。
特に甘くてホクホクの「くりゆたか」を使ったおみやげも人気です。

美深町商工会青年部の部長 小野寺一真さんが手に持つのは、「どぶろく 美深」1,500円。

自然な黄色がとてもきれいですね。
「毎年かぼちゃの出来によって色も変わります」と小野寺さん。
平成の名水100選でもある仁宇布(ニウプ)地区の水と地元のもち米やかぼちゃを使用する、青年部の企画でできた、オール美深にこだわったまろやかな味わいのどぶろくです。小さなお子さんやお酒を飲めない人はノンアルコールの甘酒もありますよ。

道の駅では地元のお菓子屋さんのかぼちゃのお菓子も人気です。

美深で50年以上続く「菓子司すぎむら」
かぼちゃのぼうやのパッケージがレトロでかわいいですね。
地元の人に長く愛される「かぼちゃパイ」が有名ですが…

息子さんの杉村信人さんが作る「ピウカボッチャ」も大ヒット。
「くりゆたか」と小麦「ハルユタカ」が原材料のスティック状のタルトです。
6個入りで950円。ばら売りもしています。

かぼちゃパウダーをたっぷり入れた黄色い生地に、アクセントになる爽やかな酸味のブルーベリージャム。仕上げのクランブル(砂糖・バター・小麦粉を混ぜて砕いたもの)と緑のかぼちゃのタネの色合いもきれい。
焼く前から、すでにおいしそうですね。

2011年に美深町観光協会と信人さんが開発して発売すると、そのおいしさからすぐに評判になりました。
今では地元の人も他町村におみやげに持っていく自慢の味。
親子そろってかぼちゃのおいしいお菓子を生み出したお店です。

ほかにもお父さんが作る伝統の菓子と、信人さんが作る洋菓子がたくさんそろっています。
ぜひ、美深に来たら寄ってみてくださいね。

ちなみに…道の駅で販売していた、お~っと驚くチョウザメの形のみそパン。こちらも杉村さんのお菓子でした。

スポット情報

菓子司すぎむら

住所
中川郡美深町大通北4丁目2(国道40号線沿い)
電話
01656-2-1462
営業時間
8:00~18:30
定休日
不定

道の駅 びふか

住所
中川郡美深町大手307-1
電話
01656-2-1000
開館時間
5月~11月 9:00~18:00、
11月~4月 9:00~17:30
※7月下旬から8月中旬の土・日・祝日は9:00~19:00
休館日
12月31日~1月2日

羊乳に白樺樹液。希少な命の恵みを食卓へ【松山農場】

美深駅から車で20分ほど山奥にある仁宇布(にうぷ)地区。
道北の秘境「松山湿原」や16もの滝がある自然豊かな地域。
かつては鉄道もありましたが1985年に廃線。今では廃線を利用したトロッコが人気です。
この地域の特徴は村上春樹の小説「羊をめぐる冒険」といくつも重なり、物語のモデルと言われています。

小説に出てくるような農場もあります。
約300頭の羊を育て、珍しい羊乳を生産している「松山農場」です。

農場代表の柳生佳樹さん。
代々雑穀商を美深で営んでいましたが、1980年に夢だった肉牛牧場を始めました。しかし牛肉の輸入自由化をきっかけに牛の肥育をやめ、1987年に肉用の多産な羊、ロマノフ種をカナダから導入し、羊とジャガイモ生産に転換したのです。

今では高級食材の道産羊肉ですが、当時は売れず頭をかかえたそう。
そんなとき、柳生さんは子羊を亡くした母羊の余った羊乳を口にして衝撃を受けました。
匂いもなく、甘く濃厚な味わい。
1995年、当時誰もやらなかった羊乳の生産と加工に着手。イギリスから乳量が多いフライスランド種を導入しました。

現在の農場の羊たちは、ほかに肉用種ポールドーゼット、革用種ロマノフの3種類からなる交雑種で、病気になりにくくとても元気!
春から秋まで、1頭ずつ手絞りで新鮮なミルクを搾乳しています。
乳量は1頭で1日1ℓほどと少ないのですが、チーズなどの羊乳製品はヨーロッパや中近東では伝統の味。

日本で羊乳の牧場は少ないので、羊乳製品は大変希少なもの。
ボトル入りミルクのほかにアイスクリームやヨーグルト、時々チーズなどの製造も行い、羊肉やソーセージとともに評判です。
「道の駅びふか」ではソフトクリームも味わえますよ。

さて、松山農場ではもうひとつ珍しい製品を生産しています。
それは農場周辺の「白樺」から手作業で採取する、ミネラル豊富な樹液100%のドリンク「森の雫」

樹液が取れるのは、4月中旬~5月初旬のわずか3週間ほど。2,000本以上の白樺の木に穴をあけ、チューブからしたたる無色透明な樹液はミネラル豊富。アイヌの人々にとっても貴重な水でした。

今年採取したのは約60トン。日本の白樺樹液の90%は松山農場のもの。ドリンクはもちろん、化粧品原料としてパッキングする作業は6月ごろまで続きます。普段は羊担当の息子さん、好輝さんもこの時期は1日中白樺樹液の作業に徹するそう。

今年の4月で23回目を迎えた「美深白樺樹液春まつり」は、松山農場が営む宿「ファームイントント」で開催されています。
1本1本「きき白樺樹液」ができる祭りはかなりマニアックです。
春の喜びと木々の生命力が感じられ、森の恵みに感謝の気持ちが湧き上がるイベントなのです。

そんな松山農場が営む、仁宇布で唯一の宿「ファームイントント」を、次回紹介いたします。後編に続きますのでお楽しみに!

スポット情報

松山農場

住所
中川郡美深町字仁宇布660
電話


0134-23-8201(商品に関する問い合わせ)
01656-2-3939(ファームイン トント)
※電話の受付時間は、土日祝日を除く9:00~17:00
定休日
不定
URL
http://mf.tarupon.com

タイトル写真提供:NPO法人なよろ観光まちづくり協会、美深町観光協会


美深と名寄のおみやげプレゼント

「道の駅びふか」
かぼちゃどぶろく美深・かぼちゃあまざけ美深のセット3名さま

「道の駅びふか」
特産品セット3名さま

「菓子司すぎむら」
ピウカボッチャ(6本入り)5名さま

「松山農場」
白樺ドリンク(10本入り)1名さま

※賞品は一例です。変更になる場合がございます。
※厳正なる抽選のうえ、賞品の発送をもって発表にかえさせていただきます。
※当選賞品の発送は7月下旬の予定です。

プレゼントのご応募について

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