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あなたのまちのエナジースポット巡り旅 vol.4

あなたのまちのエナジースポット巡り旅 vol.4「江差・乙部・上ノ国の旅<後編>」

こちらに掲載されている記事の、ポイント獲得・抽選応募期限は終了しております。

北海道の月刊情報誌「HO(ほ)」が地元の人気店や穴場店、まちを元気にする企業、大切に守る伝統や歴史を訪ね、HO流の北海道再発見の旅へ、みなさんをお連れします!


和菓子の素晴らしさを伝える老舗店【五勝手屋本舗】

「五勝手屋羊羹」でおなじみの江差の老舗菓子店「五勝手屋本舗」

筒形の、ちょっとレトロな雰囲気のパッケージの羊羹でおなじみですが、羊羹以外のお菓子も「五勝手屋さんじゃなければ」という地元の人も多いのです。
春の初めの桜餅、これからは初夏を告げる新茶のお菓子と、季節ごとに変わるお菓子で四季のうつろいを知ることができます。

思わず見惚れてしまう美しい和生菓子は職人さんたちの手で毎日作られます。

羊羹はもちろん、「五勝手屋」のお菓子のすべてを取り仕切る、工場長の小林政秋さんは18歳で店に入り職人歴40年以上のベテラン。
見事な手さばきで、あっという間に花びらが姿を現しました。
うっとりするような繊細な色合いが美しい和菓子。
月替わりで5種類ほど発売されるので、毎月楽しみにしている人も多いのです。

ほかにも毎日手作りされる素朴な蒸しパンや味噌パン、大福に中華まんなど…
本店にしかないお菓子はいろいろ。目移りしてしまいますよ。

セルフサービスで、2階の休憩室でお茶と一緒に味わえます。

2階に上がる途中、壁には長年使われていた落雁などの木型も飾られています。
江差の学校の名前や、季節の贈り物のために作ったのか、苗字が入ったものもありました。
「木型は本州から来ることが多かったのですが、明治時代には、地元にも木型職人さんがいたそうですよ」と6代目にあたる小笠原敏文さん。

立派な柱も気になります。「1983年に現在の店舗を建て替えたのですが、古い蔵もありました。蔵の大黒柱を記念に残しているんですよ」柱には金毘羅神社から拝領した木札が張られていました。

「子供のころから工場が遊び場でした」という小笠原さん。
和菓子を身近に育ってきましたが「季節を表す和菓子の面白さや豊かさを、もっと若い人たちにも伝えていきたいですね」

戦後の物資不足を乗り越えるために1950(昭和25)年に全国の老舗和菓子屋が集まり発足した、全国銘産菓子工業協同組合。その孫やひ孫世代10名ほどの集まり「本和菓衆(ほんわかしゅう)」に、小笠原さんは若旦那のひとりとして、ここ5年ほど参加しているそうです。
東京のデパートの催事では「全国の跡継ぎがそれぞれ考えた新作を持ち寄って販売会を行っていますが、毎回いい刺激を受けています」

小笠原さんも店の職人と一緒に新感覚の和菓子を企画しますが、昨年はアーモンド、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ3種類の羊羹が生まれ好評でした。

「また今年は何を作るか、いろいろ職人たちと構想を練っています」
全国の老舗の仲間と切磋琢磨しながら、新しい五勝手屋のお菓子がまた誕生しそうです。
新作のお菓子も楽しみに、また江差に来たら寄りますね。

スポット情報

五勝手屋本舗

住所
檜山郡江差町字本町38
電話
0139-52-0022
営業時間
8:00~19:00
定休日
無休(1月1日のみ)
URL
http://www.gokatteya.co.jp

本物の江差追分と伝統芸能に触れる【江差追分会館/江差山車会館】

海沿いにある土蔵造り風の江差追分会館。
江差追分の歴史をたどる貴重な資料を集めた資料展示室があります。

江差屏風絵を描いた豪華な緞帳が印象的な舞台では、4月末から10月までの毎日、江差追分と地元北海道民謡の実演を楽しめます。
桟敷席の広さは約百畳。車イス席もありゆったりとくつろいで、本場の江差追分を心ゆくまで堪能することができます。

そして…入館料を支払うだけで、なんと追分を教えてもらうこともできるそうです。

さて、この日はラッキーなことに、尺八伴奏スタッフの山本滋さんに案内してもらいました。
山本さんは普段は飲食店を営んでいます。店では山本さんが演奏する尺八に合わせ、奥さんが江差追分を歌うこともあるそうです。

「江差追分は江戸時代から信州中仙道で唄われた馬子唄がルーツです。流行唄として200有余年ほど前に北前船によって江差に運ばれてきたと言われています」

資料室では江差追分を全国に広めた江差出身の民謡歌手、浜田喜一さんの資料や、多くの歌詞がある追分の古い歌集の展示、全国大会のチャンピオンや名人の唄を聞くことができます。
山本さんの丁寧な説明で、独特の音色を持ち多くの人を引き付ける「江差追分」について深く知ることができました。
ぜひ、ここに来たら、スタッフの方に声をかけて一緒にまわることをお勧めします!

併設されている「江差山車会館」も迫力があります。毎年8月9日~11日の3日間、豪華な13台の山車(やま)が町中を練り歩く、道内最古の祭りといわれる「姥神大神宮渡御祭」で実際に使用されている山車が展示されています。

ニシンが豊漁だった時代が起源とされる、盛大な祭り。ふだんは厳しい労働に従事する働き手を、親方たちが祭りで労をねぎらい、楽しませたと言われているそうです。ガイドさんと一緒なら、祭りを待ち望む町の人々の心情や、実際にはどんな風に行われているか…などを聞くことができて、とても興味が湧きますよ。

館内からどこからともなく聞こえてきたのは…尺八の音色と江差追分。
ちょうど実演が見られない時間だったのでラッキー!
「追分道場」で地元の方が練習されているところでした。

教えていたのは「正調江差追分会」の正師匠、杉山由夫先生です。
「25歳で始めた追分は、あまり初めは好きじゃなかった。だけといつのまにかはまってしまったんだよね」
自宅に道場を持ちお弟子さんに教えていますが、この「追分道場」では来館者に江差追分の体験指導もしているそうです。

「せっかくなんだから歌っていきなさい。話す声があれば、だれでも歌えるんだよ」と促され、私もほんのひと節、教えてもらって歌いましたが、今も哀愁漂うメロディーが忘れられません。

会館では毎年9月第3金・土・日曜日に江差で開催される「江差追分全国大会」の歴代チャンピオンのCDやオリジナルグッズなどの販売もしていますよ。

すっかり追分のとりこになってしまったので、名人のCD、買って行こうかな。

スポット情報

江差追分会館・江差山車会館

住所
檜山郡江差町字中歌町193-3
電話
0139-52-0920
営業時間
9:00~17:00
定休日
4~10月 無休、
11~3月 月曜・祝日の翌日・12月31日~1月5日
料金
大人500円、小・中・高校生250円

※実演ステージ:4月末~10月末の間、毎日11:00、13:00、15:00、各回20分(江差追分全国大会日を除く)


懐かしの雰囲気漂う山間の秘湯【湯ノ岱温泉郷 上ノ国町国民温泉保養センター】

上ノ国のまちなかから、さらに奥へ奥へと。天の川沿いの静かな山間部に、ひなびた雰囲気がたまらない「湯ノ岱温泉郷 上ノ国町国民温泉保養センター」があります。
道南の温泉好きの人たちにとって「教えたくない温泉」と言われている温泉です。
地元や近隣の人が通う、とても濃い温泉成分が特徴です。

源泉が出て施設が開いたのは43年前。かつては宿泊することもできましたが、わずか6室ほどの部屋はすぐに埋まる人気でした。ここ10年ほどは日帰り温泉で、入浴料はわずか350円なんですよ。
決して新しい建物とは言えませんが、とても清潔に管理されていることがよくわかります。

出迎えてくれたのは、21年間この施設の顔でもある、暖かな笑顔が印象的な管理人の森永一さん。「ここの湯は、まぁやっかいでね。湯の花が多くて。湯床がすぐに茶色くなるから、毎日欠かさず掃除して、お湯を入れ替えないと大変で」その意味は、お風呂に行くとよ~くわかるのです。
では、行ってみましょう。

こちらは広々とした男性風呂。手前から42度、38度、35度の3つの浴槽があります。
42度の浴槽は源泉温度38度の源泉を使用し、水道水をボイラーで加熱した、高温の湯を足して温度を上げています。あとの2種類は源泉かけ流しです。

ちょっとぬるめですが、じっくり長湯するとぽかぽかといつまでも体が温かいと評判です。
これからの暑い季節に入る湯としてもちょうどいい。

泉質はナトリウム・カルシウム-塩化炭酸水素塩泉。珍しい炭酸泉です。
フレッシュな湯の注ぎ場所にはシュワシュワと泡立っています。
新鮮な湯は透明できれいですが「お客さんがあまり来ない時間があると、浴槽の湯はどんどん赤くなって湯の花が増えてきてしまうんだよ」と森永さん。
この温泉の成分の濃さを物語るのが、森永さんが毎日掃除をしても追いつかないほどの温泉の析出物。

床や打たせ湯の壁には、まるでアートのような析出物の塊。
一目見て、温泉ファンは大興奮するそう。
これだけでも、ある意味見ごたえがあるほど、温泉の濃さを物語っています。凄い!

「この施設は実はあと3年で建て替えるんだけど、きっと1か月ぐらいでこのぐらいになると思うな」と森永さん。鉄分やカルシウムが豊富な泉質は、体にはいいけれどとにかく管理が大変。「1ヵ月に1度は付着する成分を溶かす作業をしないと配管が詰まってしまうんだよ」

森永さん、実は来年の3月で定年退職されるそう。
多くの人に親しまれてきたので寂しくなりますね…。
そんな森永さんに会いに、ぜひ「上ノ国町国民温泉保養センター」に出かけてみてください。

地元のおいしいお米のおにぎりや、麺類などが味わえる「母味路(もみじ)」という昼限定の食堂も併設していますので、のんびり長居するのもおすすめです。

スポット情報

湯ノ岱温泉郷 上ノ国町国民温泉保養センター

住所
檜山郡上ノ国町湯ノ岱507-2
電話
0139-56-3147
営業時間
10:00~21:00(冬季は20:00まで)
食堂は11:00~売り切れまで
定休日
第3月曜、食堂は毎週月曜
入浴料
大人350円、3~12歳100円

※石鹸、タオルは販売あり


気取らない雰囲気の中で、地元食材を堪能【食彩酒房 さと水】

暮れなずむ江差の海。翼を広げたような、かもめ島の夕日がきれいです。
おなかすいた~。
晩ごはんは、地元の人おすすめの「食彩酒房さと水(み)」に向かいます。

商店街から一歩入った路地に、地元の人が集まる人気店があります。

中に入ると個室中心の店内はすでに満席。

店主の佐藤伸喜さんと妻の里美さん、夫婦ふたりで切り盛りしています。
料理人の佐藤さんとサービス担当の里美さん、二人の息の合った仕事ぶりは見ていて気持ちのいいものです。
あ、店名は奥さんのお名前なんですね。仲良しだな~。

店主の佐藤さんは八雲町の熊石出身。18歳のときにアルバイト先の和食店で素質を認められ、温泉旅館などで和食一筋腕を磨いた、この道36年の料理人です。上ノ国で独立し、江差に移転して17年が経ちます。

「ずっと道南から出たことないんだよ」と佐藤さんは笑いますが、それだけに道南の食材にとても詳しいのです。日本海の魚介類はもちろん、塩は熊石の海洋深層水の天然海塩、お米は上ノ国の天日干し米。とことん地元にこだわっています。

落部の有精卵をたっぷり使った「だしまき卵」や、地元江差をはじめ道南の磯海苔を使った「天然岩のりの棒飯」は店の名物です。

「町外からお客さんが来るとき、連れて行く店なんだよ」と紹介してもらいましたが、確かに日替わりメニューを見るだけで、ワクワク。迷ってしまいます。
特に地元・江差産の魚介を使った季節ごとのメニューが豊富です。

「オニエビ」「ゴジラエビ」などともいわれる、トゲトゲに覆われた個性ある風貌の、めずらしい「ガサ海老の天ぷら」をお願いしました。
「続けてガサ海老の注文が入ると、指がトゲにやられて大変なときもあります」と料理するのもちょっと大変。

「でも、これがうまいんだよね。お刺身よりも火を入れる天ぷらがおいしい」

アツアツのガサ海老の天ぷらは、佐藤さん手づくりのカツオ塩につけていただきました。とにかくエビの味が濃くて香りがいいのです。食感はほろりとやわらかく、今までに食べたことがないおいしさです。
「漁は毎年春ぐらいまでで後は冷凍をストックしておきますが、夏にはなくなってしまいますね」

これにおいしい日本酒や厚沢部の焼酎などを合わせて、ぜひ!

和食以外のメニューもいろいろあります。
これはカレー風味のキンピラとクリームチーズを地元のパン屋さんのバゲットに載せたもの。とにかく普通のものも普通ではない、ひねりの利いたメニューにはっとします。

弾力があるのに口どけがいい、江差の希少な小林牛乳を使った「胡麻豆腐のデザート」はあったらラッキー!

「いい食材はたくさんありますが、それをどういう風に料理すれば喜んでくれるのか、いろいろ考え工夫してみます。貴重なお金を出してうちに来てくれるのですから、満足してもらいたいですよね」

そんな佐藤さんの料理、江差に来たらぜひ味わってみてください。

ところで、レトロな町並みが歴史を感じる江差を旅するのなら、いにしえ街道沿いの「ホテル寺子屋」がとても便利です。ミシュランガイド2017北海道特別版にも掲載された人気のホテルでおすすめですよ。

スポット情報

食彩酒房 さと水

住所
檜山郡江差町新地町26-9
電話
0139-52-5514
営業時間
18:00~23:00(L.O.22:00フード、22:30ドリンク)
定休日
日曜(祝日は要確認)

天然岩のり棒飯650円、ガサ海老の天ぷら650円、ほかに、お刺身の江差盛り1,500円、青ツブの味噌タタキ550円など

ホテル寺子屋

住所
檜山郡江差町姥神町26
電話
0139-52-0855

江差・乙部・上ノ国のおみやげプレゼント

「五勝手屋本舗」
羊羹&本店限定菓子(通好み)のセット3名さま

「食彩酒房 さと水」
コース料理食事券ペア1名さま

江差町
特産品詰め合わせ2名さま
※写真はイメージです。

「ホテル寺子屋」
ペア宿泊券(1泊朝食付)1名さま

※賞品は一例です。変更になる場合がございます。
※厳正なる抽選のうえ、賞品の発送をもって発表にかえさせていただきます。
※当選賞品の発送は6月下旬の予定です。

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