聞いトク!知っトク!プロトーク Vol.10
ヤキニキスト 西野寛明さん
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ジュウジュウという音と食欲をかき立てる匂いに、思わず外の寒さも忘れてしまう。そんな焼肉を、お店で、おうちで、おいしく食べて、冬を乗り切りたいという方へ。焼肉と言えば北見、北見焼肉と言えばヤキニキストの西野寛明さん。今回は西野さんに、焼肉の魅力や楽しみ方のコツをたっぷり伝授してもらいます。
西野寛明さん Profile
(株式会社ロジカル 代表取締役
/ ヤキニキスト)
北海道北見市出身。SBI証券在籍時にMBAを取得。2013年にUターンし、株式会社ロジカルを設立。コンサルティング企業として、経営およびIT、マーケティングコンサルティング、システム開発、クリエイティブ制作や教育事業を通じて、デジタルの力で地域課題の解決に取り組む。また、人口当たりの店舗数が北海道随一と言われる北見の焼肉文化を「地域資源」と捉え、自ら「ヤキニキスト」として普及活動を展開。独自の哲学を掲げ、メディア出演やイベント企画、情報サイト運営などを通じて「北見焼肉」と、地方独自の焼肉文化に着目した「ローカル焼肉」のブランド化に取り組む。また、日本的焼肉思想と技術を極める、焼肉道を追求する。
株式会社ロジカルの公式サイトはこちら
大好きな焼肉で、地域振興を志す。
― 物心ついた時から、焼肉がお好きだったそうですね?
そうなんです。それを明確に自覚したのは、大学進学で東京に行ってから。北見では週1回、夏なんて土日になったら家の外で焼肉が当たり前。でも都会では1~2カ月に1回、まるで海外旅行に行くかのような勢いで焼肉屋さんに行くんです。焼肉に対する心の距離の違いを感じた時に、北見というまちが自分を焼肉好きに育ててくれたんだと、改めて実感しました。
― 大学卒業後は東京で就職。拠点を北見に移したきっかけは何だったんでしょうか?
東京の証券会社で働きながら、会長の教育方針で大学院に通わせてもらって経営やマーケティングを学んだんです。卒業する時に会長から「世の中の役に立つことをやりなさい」という教えを受け、自分は東京にいるよりも北見に帰ったほうが役に立てるんじゃないかと思いました。そこで北見の焼肉文化を対外的に発信することで地域振興につながるのではという仮説を立てたんです。当時、北見市民の間では焼肉が好きでよく食べるという自覚はあったんですが、地域資源としての位置付けがなかった。そこに可能性を感じたんです。活動を始める前に、まずは北見焼肉の案内人「ヤキニキスト」という名を決めて、故郷に戻ってきました。
多くのひとをとりこにする、
北見焼肉とは?
― 「北見焼肉」の定義を教えてください。
味付けされていない状態の牛サガリと豚ホルモン、そして特製の非加熱タレ、通称「生ダレ」を炭火で焼いた肉につけて食べるのが基本スタイルです。この生ダレは、焼肉文化が広がり始めた昭和30年頃から、今とほぼ同じレシピでつくられていました。玉ネギやネギ類をすりおろしたもの、リンゴを中心とした果物をすりつぶしたもの、ニンニクやショウガといった薬味、醤油ベースのタレを混ぜて1~2週間ほど置くんです。そうすると、加熱していないので野菜や果物の香りがすごくフレッシュに感じられる、おいしいタレになるんですよ。
― 西野さんが思う、北見焼肉の魅力とは何でしょうか?
「毎日でも、いくらでも食べられる」こと。牛サガリと豚ホルモンは、おいしいから無限に食べられるし、あらゆる世代が楽しめると思うんです。さらに体への負担も少なく、安い。他の地域と比べても、圧倒的に安いんじゃないでしょうか。それが北見焼肉のいいところです。皆さんも北見に来た際には、ぜひお店をはしごして、「いくらでも食べられる」を実感してほしいですね。
お店で、家で、イベントで。
北見焼肉を楽しむコツ。
― 北見での焼肉の楽しみ方を教えてください。
お店ではまず、生ダレの違いを楽しんでほしいですね。お店の個性が光っていて、全然味が違うんです。牛サガリは切り方で、豚ホルモンは部位や脂の落とし方などで違いがあります。家では、買うお店ごとのお肉の特徴の違いを楽しんでください。北見のスーパーはお肉コーナーじゃなくて「焼肉コーナー」なんですよ。オールシーズン、焼肉の売り場づくりがされているんです。
― 毎年2月に「北見厳寒の焼き肉まつり」という人気イベントが行われるそうですね?
これはもう、自らの焼肉好きを公に知らしめる絶好の場です。あんなに寒い中で焼肉をするの?という方もきっといますよね。でも「自分、焼肉が好きだから」と一生言える勲章になると思うんです。参加する際は、どんなに着膨れしてもいいから、できる限り暖かい格好で来てください。寒くて心に余裕がなくなると、おいしい焼肉どころじゃなくなってしまいますから。
お肉をおいしくするか否か。
それは己の心ひとつ。
― 北見以外で焼肉を楽しむためのアドバイスをお願いします!
どこでも構わないので、一つの部位に向き合ってみてください。「これをどうしたら一番おいしく食べられるか」を考えると楽しみ方が無限になります。塩だけで食べるか、どの塩が合うか、火加減はどうか、とか。焼き方のコツは牛サガリなら片面を焼き、肉汁が出てくる直前で返すこと。ひっくり返すのは一度だけ!豚ホルモンは混ぜながら蒸し焼きにして熱を入れ、花が咲くような形に整ったら脂がある外側を先に焼き、最後に内側をカリッと焼き上げます。カリカリが好きな人は、しっかり焼ける「開き焼き」で。家で炭火は難しいので、お肉の脂が流れていくジンギスカン鍋がおすすめです。絶対にやっちゃいけないのは焦がすこと。お肉をおいしくするのも焦がしてまずくするのも、全て人間の仕業です。あと野菜はぜひ一緒に。地元で採れた野菜と一緒に焼肉を食べると、両輪のようにおいしさを引き立ててくれます。
― 最後に、西野さんにとって焼肉とは?
人生の探究です。動物もそうですし、そこに関わるひとたちがものすごく頑張って焼肉を食べる場をつくり出してくれる。そこに自分が焼き手、食べ手という立場で関わる。焼肉とは、多くの他者との向き合い方を探究し、具現化する場だと思うんです。皆さんもぜひ、焼き手、食べ手として一枚のお肉をおいしく食べることに集中してください。そこから全てが始まります。
独自の焼肉文化を持つ
3つのまちが、情報を発信!
西野さんも関わる、2024年からスタートした「日本縦断焼肉連携協議会」。北海道北見市、長野県飯田市、沖縄県石垣市が連携してそれぞれの焼肉文化を発信しているほか、スタンプラリーも。あなたの知らない焼肉が、ここにある!?
気になるひとは「日本縦断焼肉連携協議会」公式サイトをチェック
※掲載情報は2026年1月9日時点のものです。





