聞いトク!知っトク!プロトーク Vol.07
形成外科医・肌の再生医療専門家 北條元治さん
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紅葉が見頃を迎える10月。秋の深まりとともに、北海道内では冬の足音が聞こえてくるところもチラホラ。寒くなるにつれ、気になるのが「乾燥」です。今回、お肌の保湿について教えてくれたのは、形成外科医であり、肌の再生医療専門家である北條元治さん。普段のケアから厳しい冬の乾燥を乗り切る方法まで、いろいろ聞いてみました!

北條元治さん Profile
株式会社セルバンク代表取締役、東海大学医学部客員教授、形成外科医(1999年、専門医取得。更新せず失効)、医学博士。1964年長野県生まれ。1991年、弘前大学医学部卒業。信州大学医学部付属病院勤務を経て、ペンシルベニア大学医学部で培養皮膚を研究。帰国後、東海大学医学部にて同研究と熱傷治療に従事。2004年、細胞保管や再生医療技術支援を行う株式会社セルバンク設立。2005年、培養皮膚の特許を供与。著書多数出版。現在は社長業と共に再生医療の普及に従事している。
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自分の細胞で肌を再生!
美容整形とは違うアプローチ。
― 北條さんが専門としている「肌の再生医療」とは、どういうものなんですか?
老化は専門用語で「退行性変化」と言います。年を重ねて皮膚がどんどん退行して薄くなっていくのであれば、培養皮膚でつくった皮膚を補充したらいいというのが、肌の再生医療の考え方ですね。基本的には細胞を移植するんです。ご本人の細胞を取り出して、コラーゲン繊維をつくる細胞を培養し、老化を起こした皮膚の真皮層というところに補充移植します。結果として、ほうれい線が消えたり、目の下が平らになったり、シワが目立たなくなるという現象が起こります。本質的には肌のハリや弾力を取り戻すということですね。
― そうなんですね!ちなみに、美容整形との違いは何でしょうか?
概念的には同じ美容医療ですが、医学的には大きく違います。美容整形は道具を使って、いわば外から力を加えて形を変える医療。一方、再生医療はもともとあった臓器を修復するという考えで、自分の持っている力で再生させていくものなんです。美容整形と違って即効性はありませんが、半年ほどかけて少しずつ、自然なハリや弾力が戻ってきます。

続けること。
それが保湿ケアでは一番大切!
― 肌の再生医療の専門家から見た、保湿の大切さを教えてください。
保湿って、美容だけじゃなく健康面でもとても大切なんです。美容面からみると小ジワの予防やお化粧のノリの改善が期待できますし、健康面では、乾燥によるかゆみや肌トラブルの予防ができる。特に高齢者のほとんどが、かゆみを伴う乾燥肌といわれているので、保湿は非常に効果があると思います。
― 効果的な保湿方法はありますか?
まずは続けることが、一番大切!いろいろ試してみて、自分に合うものを見つけるといいですね。保湿剤は高価である必要はありません。保湿力があっても、ベタベタしていると使いづらいですよね。それなら、多少保湿力は落ちてもサラッとしたもののほうが使いやすくて続けやすい。洗顔後やお風呂上がりなど、すぐに保湿するのもポイントです。私はお風呂上がり、まだ蒸気が立ち込めている中で全身に保湿剤を塗っています。回数はこまめに、たっぷりつけてください。あと皆さん、顔に意識がいきがちですが、下半身も乾燥しやすいので、忘れずにケアを行ってほしいですね。
年を重ねると、
ポイントになってくるのは水分と油分。

― 年齢によって保湿方法は変えたほうがいいんでしょうか?
もちろんです!20~30代前半くらいまでなら多少の無茶はききますが、退行性変化が始まる30代後半くらいから、ケアがより重要になってきますね。年齢を重ねると皮脂腺の分泌が低下します。皮膚の真皮も萎縮してくるので、水分を蓄えづらくなります。だから、水分と油分を一緒に補うのがポイント。化粧水など体の外からの保湿はもちろん、内側からの水分補給も大切です。電解質を含んだ飲みものを意識して取るのもいいですね。取り入れた水分を保つには、クリームの使用をおすすめします。面倒だったら、水分も油分も集約されているオールインワンジェルでもいい。使い勝手がいいことは、続けられる方法の一つですから。「若いうちにお肌の貯金ってできないんですか?」と聞かれることがあります。それって、ダメージを減らすしかないんですよ。保湿だけではなく、紫外線、ストレス、生活習慣。これらを意識するだけで、10年後の肌が変わってきます。あと男性の肌は厚くてゴワつきやすいので、保湿は積極的に行ってほしいですね。
寒さが厳しい北海道は、
乾燥対策が命!

― 寒さはもちろん、乾燥も厳しい北海道の冬。いいお肌対策はありますか?
仕事で札幌によく滞在していた時期があったのですが、北海道の冬の乾燥は本当にひどかったですね。ホテルでもよく加湿器を借りていました。先程もお話した通り、体の外からも中からもしっかり保湿する。これが一番いい対策法です。たっぷりの化粧水で水分を補い、クリームで油分を補ってふたをする。とにかくこれを、こまめに行ってほしいですね。
― 最後に、保湿を続けるコツはありますか?
私がよく言うのは「60点を目指す」ということです。100点満点を求めず、自分が思っていることの6割くらい満足できればいい、という気持ちで続けることが大切です。それが、長く続けるコツにもつながるんですよね。完璧を求めすぎず、続けやすい方法を見つけること。それが、普段のお肌ケアはもちろん、北海道の厳しい冬を乗り切る秘訣だと思います。
※本文中の「再生」「消える」「戻る」などの表現は施術の特徴をわかりやすく説明したもので、効果を保証するものではありません。結果には個人差があります。
美容の選択肢の一つ
「肌の再生医療」
美容の新しい選択肢として広がりつつある「肌の再生医療」。詳しい内容について、もっと知りたい方は、北條さんの会社「株式会社セルバンク」の公式サイトをチェック!
株式会社セルバンク「肌の再生医療とは」のサイトはこちら

※掲載情報は2025年10月10日時点のものです。