あかりがたり vol.4
暮らしを照らすあかり術 vol.4「シアターを楽しむ照明」
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ホームシアターには照明演出が欠かせない。
自宅で映画館にいるように大迫力の映画を楽しみたい。スタンドで観戦するように臨場感のあるスポーツを満喫したい。テレビの大型化・高機能化に伴い、今やホームシアターは家庭のエンターテインメントとしてスタンダードになってきています。シアターとして快適な空間を作るには、画質と音質はもちろんですが照明も大事なポイント。映画館のような雰囲気を作るのも、目を疲れにくくするのも照明次第なのです。
ほのかなあかりで映画館らしく。
照明を消して部屋を真っ暗にするよりも、ブラケットライト(壁掛け照明)やスポットライト、ダウンライトのようなほのかなあかりを灯したほうが、より映画館らしい雰囲気になり、癒しの効果も期待できます。設置場所は、画面にあかりが映り込まないところを。人より後方のあかりが映り込みやすいので注意しましょう。また、手元にスタンドなどの照明があると、インデックスを読むときや、飲んだり食べたりするときにも便利です。
目が疲れないように背景を照らす。
テレビ周りは暗くしたほうが画面が引き立つと思われがちですが、まぶしすぎて目が疲れてしまうことも。
テレビの背面にほのかなあかりがあると、まぶしさが少なくなり、長時間快適にシアターを楽しめます。ダウンライトで上部からテレビの裏の壁面を照らしたり、テレビの後ろにスタンドタイプの照明を仕込んだり、両方の組み合わせもおすすめです。
部屋をあまり明るくしすぎると、まぶしくて落ち着かないもの。まぶしさは心地良さやくつろぎの大敵とも言えます。また、年齢を重ねると目の老化でレンズの役目をする水晶体がにごり、まぶしさを感じやすくなります。明るさを保ちながらも、まぶしさを抑える照明があると快適に過ごせるでしょう。
家庭に普及が進むLED は「点の光」と言われ、特定の方向に集中して光が出るためまぶしく感じられます。このLED を「面の光」に変える照明が登場。光を面全体に行き渡らせる導光板と、均一に面発光させながら明るさもアップする拡散パネルのダブル効果で、空間をやさしく照らしてくれます。LED の強い光が苦手だった方も、これなら使いたくなりますね。
従来のLED
まぶしさを抑えたLED
蜜蜂からもらったあかり。
自然の油と同じく、燃えやすい自然の原料を利用したあかりがロウソクです。その自然の原料とは、蜜蜂の巣をかたちづくる蜜蝋(ミツロウ)のこと。歴史は古く、紀元前3 世紀頃からヨーロッパや中国で使われるようになったと言われています。キリスト教では神事に欠かせないロウソクを作るため、修道院でも蜜蜂を飼っていました。日本では、ハゼノキの実を使った日本独自の和ロウソクが生まれ、江戸時代に庶民に広まったそうです。
ロウソクは、長時間燃やし続けることができ、油より安全に扱えるので、長く家のあかりとして大切に使われてきました。今では照明としての役割はほとんど無くなりましたが、炎のゆらめきがどこかほっとさせるロウソクは、癒しのアイテムとして今も暮らしにとけ込んでいます。
