ここから本文です。
ここから現在位置です。
現在位置ここまで。

あなたのまちのエナジースポット巡り旅 vol.14

あなたのまちのエナジースポット巡り旅 vol.14「空知の旅<後編>」

こちらに掲載されている記事の、ポイント獲得・抽選応募期限は終了しております。

北海道の月刊情報誌「HO(ほ)」が地元の人気店や穴場店、まちを元気にする企業、大切に守る伝統や歴史を訪ね、HO流の北海道再発見の旅へ、みなさんをお連れします!


リアルなガイドが面白い炭鉱遺産見学へ【赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設/旧住友赤平炭鉱立坑櫓】

1994(平成6)年の閉山まで稼働した、地上43.8mの「旧住友赤平炭鉱立坑櫓」
かつては赤いネオンサインが灯り、列車の窓からもよく見えたまちのシンボルでした。

立坑櫓を含む炭鉱遺産は、2016(平成28)年赤平市が無償譲渡を受け、保存と活用を検討。約20年かけ炭鉱遺産公園を整備する事業の第1弾として、今年7月に立坑櫓隣に「赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設」をオープンしました。赤平市の炭鉱遺産の魅力を、次世代へ伝える拠点となります。
この施設、館内の展示物を見るだけの施設ではありません。

主役は毎日2回(午前10時~ と 午後1時30分~)出発する、立坑櫓のガイド付き見学。
施設には荷物を預けるロッカーなどもあるので身軽に参加できるのです。
事前に赤平炭鉱の歴史や注意事項などの説明も受けます。

名物ガイドの1人、三上秀雄さんは、最盛期に約5,000人もの人々が働いた旧住友赤平炭鉱の元職員です。炭鉱遺産を生かす市民グループ「赤平コミュニティガイドクラブ TANtan」の代表であり、イベント時のガイドが評判で今回ガイド担当の市の臨時職員になりました。

さあ、ヘルメットをかぶって、三上さんと「旧住友赤平炭鉱立坑櫓」内部へ。
地上43.8mの立坑櫓は1963(昭和38)年に総工費約20億円をかけ完成しました。

これまでは入る機会が限られていた立坑櫓内の迫力は圧倒的!
地下から引き揚げた石炭やズリ(石炭として利用できない岩石など)を運ぶ、炭車のレールが引かれた操車場。国内の炭鉱遺産の中でも、もっとも保存状態がよい部類と言われています。

奥に見えるのが海抜地下-550m(実際の立坑の深さは615m)へと続くケージ乗り場。立坑櫓は炭車や鉱員を乗せ、深部と地上を行き来する、いわば巨大なエレベーターです。

櫓本体から外した状態ですが、ケージに乗り込んでみると…けっこう狭い。
「下がる時はスピードがあって、ちょっとしたフリーホール。気圧の変化に対応するため耳抜きが必要でした」と三上さん。

立坑櫓建屋内の2階にある直径5.5mの巨大な巻上機。ロープ2本でケージを吊り、巻上機にロープを掛け、摩擦力によって回転させケージを上下させていました。巻上機の部品には、摩擦熱を抑えるため、一部木製の部品が使われています。

元・炭鉱マンの中では若手の三上さんは1950(昭和25)年生まれ。炭鉱技術者を養成する住友赤平高等鉱業学校を卒業後すぐに採炭に従事しました。その後、人命救助を担当する救護隊に入り、閉山の43歳まで働きました。実際に立坑で地下へ潜っていたこと、緻密な安全対策のこと、そして当時の暮らしぶりなど…体験に基づいた話に興味は尽きません。

ツアーのもうひとつの見どころ、自走枠工場。閉山まで稼働していた、石炭や岩石を採掘・掘進するための大型の機械類を展示しています。
自走枠とドラムカッターは効率よく大量採炭するためのマシーン。巨大なのでバラバラの状態で坑内に運び、専任職員が坑内で組み立て直したそう。

1962(昭和37)年の原油の輸入自由化から、次第に斜陽の道へと傾いた石炭産業ですが、1994(平成6)年まで続いた住友赤平炭鉱には当時の最先端技術が結集し、まだまだ稼働できる状態でした。

採掘された石炭を持たせてもらいました。
ずしんと重量感のある輝く塊。赤平の石炭はカロリーが高く密度があり質のいいものでした。
その「黒ダイヤ」は実はまだ推定7億トンほども地下に眠っていると言われています。
立坑はもともと地下1,100mまでの追削を想定して造られましたが、実際には770mまでの採炭で時を止めてしまいました。

さて、帰りもゆっくりして行きましょう。
ガイダンス施設には全国的にも珍しい縮尺1000分の1の緻密な坑内実測図や道具類、松浦武四郎が石炭露頭を発見したことから始まる赤平と炭鉱の歴史年表も展示されています。貴重な資料も見学後はさらに興味が深まり面白いのです。

NPO法人炭鉱の記憶推進事業団が運営するカフェもあり、お土産も販売していますよ。

施設に常駐する、右から赤平市教育委員会の学芸員の井上博登さん、三上さん、島津大地さん、赤平の地域おこし協力隊の大藤寛之さんが迎えてくれます。
炭鉱(やま)のイメージを覆す、目からウロコの体験ができますよ。
炭鉱に興味が湧いて、もっと知りたくなりました。

みなさんもぜひ、ガイド付き見学に出かけてみてください!

スポット情報

赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設

住所
赤平市赤平485
電話
0125-74-6505
開館時間
9:30~17:00(最終入館 16:30)
休館日
月・火曜(祝日の場合は開館し翌日休)
年末年始
入館料
無料
ガイド
大人800円、小学生300円
(赤平市民は割引料金適用)
10:00~ と 13:30~ の2回実施
(約1時間30分)
Facebook
https://www.facebook.com/赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設-1044201129113185/

海を眺めながら羅臼昆布の旨味のランチを【えべおつ温泉】

滝川市の中心から少し離れた江部乙地区。かつてはお米とリンゴの産地として知られていました。

最近は春の菜の花畑と江部乙神社の、にぱっと笑う狛犬が人気です。

全国でも珍しい性別がある狛犬さんで、こちらが女のコ。

で、こちらが男のコ。どちらもいい笑顔ですね。
1910(明治43)年に福岡県の屯田兵により奉納され、今年でもう108歳。狛犬さんのお守りも人気です。

さて、神社から車で約5分。江部乙駅のそばにあるのが毎朝毎晩、地元の人が通う「えべおつ温泉」です。

玄関から昭和なムード。公衆電話にガラポンのくじ引き?
ガラガラを回して出た色で、ポイントカードのポイントがもらえるサービスがあるんだって。
「夜は地元の人でいつもいっぱいですよ」と受付の方が話していました。

早速温泉の中へ。
ここは歴史があり、大正初期に湧き出す冷鉱泉が発見され、1921(大正10)年に湧き水を沸かした公衆浴場となったのが始まりです。

中もいい雰囲気。普通タイプもあるけど、固定式のシャワーがレトロでかっこいい。

1982(昭和57)年にボーリング(掘削)したところ、白濁の天然温泉も出て、今の源泉は冷鉱泉と31℃の温泉の2種類。かけ流しにしています。温泉は40℃と44℃に温めた湯舟もあり、好みでどうぞ。つるつるの肌触りになります。

それにしても、さすが地元の人自慢の湯。ぽかぽか芯まであたたまりました。

食事はありませんが、宿泊もでき手ごろなので温泉ファンに好評です。
こちらはベッドルームですが、ほかのお部屋は和室。
湯治気分で、何度も温泉に入りのんびり過ごすのもオススメです。

さて、温泉から車で5分ほどのところに、蕎麦好きの「えべおつ温泉」の社長、松田雅生さんが作ったお昼だけ営業している十割蕎麦の店「蕎麦処みたて」もあります。

隣町の新十津川の自社農場で、有機栽培したそば粉「キタワセ」の十割そば。

注文を受けてから、店長の佐藤里美さんがドイツ製の石臼で粉を挽き、機械で製麺します。
鰹節をたっぷりと使っただしと、社長の松田さんが担当する、かえしを合わせたつゆがまたおいしいんです。蕎麦の香りと甘さを引き立てます。

茹でたてをすぐに運んでくれますが、混んでいるときの待ち時間は立派なマッサージ器もあるので、のんびり利用してみてはいかが?

「もりそば」は650円。細めの麺でのど越しよく、蕎麦の甘味が感じられるので、まずはつゆなしで一口食べてみて!

温かい蕎麦には伸びにくい太麺を。地元の合鴨を使った「鴨南蛮」は1,000円。

温泉と合わせて、ぜひ新蕎麦も食べに出かけてみてください!

スポット情報

えべおつ温泉

住所
滝川市江部乙町西12丁目8-22
電話
0125-75-2555
営業時間
9:30~23:00
(月曜日は定期清掃のため15:00~23:00、月曜が祝日の場合は翌火曜)
定休日
不定
料金
大人(中学生以上)500円
子ども(小学生)250円
小学生未満は無料
(11:00までは朝風呂料金で50円引き)
URL
http://onsen.secumaint.com/

※シャンプー、ボディソープ有

蕎麦処みたて

住所
滝川市江部乙町東10丁目753−6
電話
0125-75-6606
営業時間
11:00~14:00
定休日
月曜

江部乙神社

住所
滝川市江部乙町東12丁目1-24
電話
0125-75-2022

ほっと和むお寺で身体に優しい精進料理を【精進レストラン ペコの寺】

江部乙地区の国道12号沿いにある「道の駅たきかわ」。地元農家が育てた、おいしいお米などの農産物や加工品、地元食材を生かしたレストランもあります。

ここから車で2~3分の、とある場所に向かいます。

のどかな風景の中に重厚な木造の本堂をどっしりと構え、見ているだけで心が落ち着いてくるようなお寺。100年以上の歴史持つ「照光寺」に来ました。

同じ滝川市内の高野山真言宗 郷芳寺の住職である木曽旬映さんが、前住職が亡くなりしばらく不在だった照光寺の住職も兼任するようになり7年が経ちます。
あまり人の出入りがない寺を寂しく思い「地域の人々が気軽に集い、安らげる場になれば」と開いたのが、精進レストラン「ペコの寺」です。

店を担当するのは市内で菜食料理の人気カフェ「ペコのこや」を営む弟の宇法さん、母の涼子さんも手作りのノボリを用意したり、料理や接客を手伝っています。一緒にいるのは愛犬リッキー。ちなみに店名の「ペコ」はかつての愛犬の名前です。

昨年11月に開いたこの店は、精進料理が主役のお店。宇法さんは玄米中心のマクロビオティックと動物性たんぱく質を使用しない伝統的な精進料理を組み合わせたプレートランチを日替りで用意しています。この日のメインはカキフライですが…。あれれ、ホタテも?

実は豆腐がベース。海苔などを入れて磯の香りを出し、衣を付けて揚げれば本物みたいな“もどき料理”に。ちなみにホタテはエリンギ。ほかにも大豆たんぱくで鶏の唐揚げもそっくりにできます。

「日替り精進プレート」は780円。地元の無農薬玄米と小豆の寝かせ玄米はもちもちの食感。テイクアウトもOKです。ネギやニンニクなど刺激が強い「五辛」を使わないので、小さな子も大喜び。親子はもちろん、胃腸が疲れたときのリフレッシュにもいいですよ。

宇法さんは各国を旅して、インドでは普通だったベジタリアンの人々に出会い、菜食に目覚めたそう。帰国して外食に困ったことから自分で店を始めました。お肉も卵も乳製品も採らず8年。目も肌もきらきら健康的です!
「精進料理は海外に誇るべき文化、もっと知ってもらいたいですね」
旬映さんやお母さんも影響を受けてお肉を食べなくなったそう。

メニューのひとつ「精進ラーメン」650円は大豆や昆布のだしにごま油を利かせたスープなど、味のベースを旬映さんが作り、宇法さんがアレンジした兄弟合作。おいしいんですよ!鶏チャーシューに見えますが大豆たんぱくです!
実は旬映さんも、もと料理人で札幌の老舗ホテルの洋食部門で働いていたことも。今後も兄弟の合作料理が生まれるかな?

五色ののれんは開店の目印。
もちろんチャイやコーヒーなど飲み物だけでもOKです。 窓からは美しい山並みと八十八の石像が見えて眺めもいいですよ。春は菜の花畑も近いそう。本堂への出入りも自由です。

ちなみにこの日は洗剤についての勉強会が行われていて、お母さんと元気な子供たちでにぎやか。みんなで精進料理のお弁当を食べ、また午後も勉強会を続けていました。「最近は寺が生きてる」と檀家さんも喜んでいるそうです。

これからもさまざまな人たちのほっとできる場所でありますように。

スポット情報

精進レストラン ペコの寺

住所
滝川市江部乙町東11-12-26
電話
0125-75-5383
営業時間
11:00~15:00
定休日
水曜、年末年始

※駐車場あり

※今後、瞑想のワークショップなども定期的に行う予定です。

道の駅たきかわ

住所
滝川市江部乙町東11丁目13−3
電話
0125-26-5500
開館時間
9:00~17:00 (11月~3月)
9:00~18:00 (4月~10月)
休館日
12/31、1/1

地元に帰ると食べたくなるあのハンバーグとオムライス【レストラン corona】

岩見沢に一度住めば、誰もが知る洋食屋さん。
そして、ふと思い出しては無性に食べたくなる。
それが「レストラン corona(コロナ)」の味です。

まだ戦前の1929(昭和4)年にこの場所でカフェとして創業、1950(昭和25)年に本格的な洋食店として開店しました。
店名の「corona」は、初代の菊谷敬太郎さんが、太陽の周りのやわらかな炎を思い「店がまろやかな雰囲気になるように」と、名付けました。

今は13年前に亡くなった2代目の父・悟さんの跡を継ぎ、菊谷昌泰さんが3代目。岩見沢市民会館にある「コロナのテラス」と合わせ2店舗を守っています。本店は、母の紀恵さんと、一昨年から本格的に店で働き始めたという、昌泰さんの妻・さおりさんの2人が店の顔。

「1974(昭和49)年に自宅と店を火事で失ってしまって」という紀恵さん。苦労をして今の店を立て直したそうです。思い出の品は失くしてしまいましたが、思い出はお客さんが連れてきてくれます。
「それが働く楽しみ」と紀恵さん。
3世代にわたる常連さんもいるそう。

「ここで働く人は40年以上変わらないのよ。好みもわかってくれているの」と、近所で長年店を営む奥さん。
久しぶりに来るお客さんも「お、変わらないね」と厨房を見て嬉しそうにするそうです。

右から料理長の谷本貴秀さんと、元・料理長の戸川中(あたる)さん。
2人はあ・うんの呼吸で次々と料理を作ります。
戸川さん、パスタの食材を炒めながらカレーもかき混ぜています!

見事な手さばきで作っているのは定番のオムライス。
いい匂い!

すごい速さで完成しました。「何のことはない、ごはんと塩コショウとケチャップの味付けですけどね」
このいい塩梅がコロナの味わい。「大学を出てすぐ就職したので、ほかの店を知らないんです」と笑う谷本さん。

その名も「巻いたオムライス」840円。金色の卵と一緒に味わう、鶏肉がごろごろ入りパラリとした食感のチキンライス。ファンが多いのも納得。

お昼は過ぎた時間ですけど、お客さんは途切れません。
さおりさんと谷本さんが準備しているセット、ボリュームありますね~。

うわ~と嬉しそうな2人。久しぶりにお店にやってきた地元の方。
「懐かしいね」親子水入らずの時間をこの店で。そんな岩見沢の家族がたくさんいるのでしょうね。

さて、ここの名物といえば「ハンバーグ」。ふっくら大きなハンバーグが焼き上がりました。

合わせるのはデミグラスソースです。「うちの店はソースの店と言っていいほどなの」と、紀恵さん。カレーやパスタ、グラタンなどさまざまな伝統のソースがあります。
評判のデミグラスソースは、香味野菜や牛骨のだしをじっくり数日煮出し、1日寝かせます。

贅沢なソースをたっぷりかけた、豚と牛の合い挽きのハンバーグ。ナイフを入れると肉汁がどっと溢れ、とってもジューシーです。これをまたソースとからめて食べるとたまりません。名物のハンバーグはサラダやコーンスープもセットで1,460円です。

みなさんもぜひ食べてみてください。
絶対に「また食べたいな~」と思い返してしまいますよ。

スポット情報

レストラン corona(コロナ)

住所
岩見沢市2条西3-4
電話
0126-22-0645
営業時間
11:00~14:30
17:00~22:00 (L.O. 21:00)
定休日
月曜、年末年始

コロナのテラス

住所
岩見沢市9条西4丁目 市民会館まなみーる1F
電話
0126-23-0113

北海道情報誌
HO
[ ほ ]
(毎月25日発売 本体556円+税)


北海道の旬な情報、おすすめスポットなどを、独自の視点で紹介する北海道の総合情報誌です。道民も目からウロコの情報をお届けします。
http://www.burant.co.jp/


空知のおみやげプレゼント

「赤平市炭坑遺産ガイダンス施設」
赤平トートバッグと石炭スイーツのセット3名さま

「道の駅たきかわ」
滝川産特別栽培米「あぐりこ」の新米5㎏5名さま

「精進レストラン ペコの寺」
精進プレートとドリンクのセットペアで3組

「レストラン corona」
赤たまねぎドレッシング2本セット5名さま

※賞品は一例です。変更になる場合がございます。
※厳正なる抽選のうえ、賞品の発送をもって発表にかえさせていただきます。
※当選賞品の発送は11月下旬の予定です。

プレゼントのご応募について

下記の手順でご応募ください。

  1. 「抽選にチャレンジ!」ボタンを押してプレゼントに応募します。
  2. このページの一番下にある「エネモチャンス」でご希望の商品を選択のうえ「回答してゲット!」を押してください。(コラムを読んでもらえる5ポイントが付与されます)

過去記事一覧へ戻る

ページの先頭へ戻る
本文ここまで。