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あなたのまちのエナジースポット巡り旅 vol.23

あなたのまちのエナジースポット巡り旅 vol.23「十勝の旅<前編>」

こちらに掲載されている記事の、ポイント獲得・抽選応募期限は終了しております。

北海道の月刊情報誌「HO(ほ)」が地元の人気店や穴場店、まちを元気にする企業、大切に守る伝統や歴史を訪ね、HO流の北海道再発見の旅へ、みなさんをお連れします!


森の木かげのような店で くつろぎの時間を【喫茶 木かげ】

帯広に来て最初に向かったのは、市内にある創業当時から変わらぬ佇まいの喫茶 木かげ」
朝8時からの開店で、名物のモーニングメニューがあります。

今はまだ芽吹いてもいませんが、シンボルツリーのカエデやマツの木が茂る季節は、店名のとおりまさに店は木かげの下になります。

入り口のこんな言葉で迎えられ、うれしくなってきます!

迎えてくれたのは店主の高橋延忠さんです。ピンクのシャツに青いジャケットがおしゃれですね。高橋さんは岐阜県出身で、かつては愛知県の繊維会社の会社員でした。帯広には1965(昭和40)年に生地用の羊毛を買い付けるため移り住みました。

この近所に職場があった会社員時代、「近くに喫茶店があれば」という地元の人の声を聞き、40代で脱サラ。1977(昭和52)年にこの喫茶店を始めて、創業42周年になります。

「くつろぎの場のイメージで、木かげという名前を付けました」
席も「ゆっくりできるように」と、座り心地の良いソファーが中心です。
入り口には木を植え、本物の枝のような飾り。そして見上げた天井には木の葉の壁紙。
これまで見たことのない個性ある癒しの空間に、当時のお客さんたちは喜んだでしょうね。
そして今も進化する細やかな工夫に新鮮な驚きを感じます。

目を引くのが、柔らかな光を放つステンドグラスの数々。
カウンターの目前にある窓のステンドグラスは、開店当初からのシンボルのような作品です。

帯広の作家さんにお願いしているという、フロアの植物モチーフのライトも素敵です。
「昔、出張のときによく見た、東京・浜松町のステンドグラスがそれは見事で。移動の合間に眺めることが癒しの時間でした。お客さんにもほっとしてもらえるように、店にも少しずつ増やしてきたんですよ」

ふたつに分かれた空間もユニークで、レトロでモダンな雰囲気が魅力的です。
お手洗いの扉に描いてもらったという、すてきな花のペイントは最近完成したばかり。
お子さん連れのお母さんたちが、気を遣わずに過ごせるようにと、一昨年からは隣の空き家を別館に改装。まだまだ進化を続けています。

そして、1杯ずつ丁寧にサイフォンで落とす「ブレンドコーヒー」400円をぜひ。深いコクと香りがリッチな味わいです。

故郷が近い名古屋の喫茶店文化を研究した高橋さんがメニューに取り入れ、長年人気の「ナポリタンスパゲッティ」800円もオススメです。アツアツの鉄板に載せた卵が名古屋風で、焼き方のリクエストもできますが、半熟卵にスパゲッティをつけて食べるのもおいしいですよ。

そして名物の「モーニング」。バターが香ばしい厚切りトーストに、サラダとハムエッグ。季節の果物のデザートとコーヒーも付いて700円です。
ほかにも食事やデザート合わせて30種類以上と、メニューも豊富です。

今では「まかせられるスタッフがいるから」と、店に顔を出すのは時々になったという高橋さんに、会えることを楽しみにしている常連さんも多いそうです。昔から話題豊富な高橋さん。この日もなじみのお客さんとおしゃべりがはずんでいましたよ。

壁に掲げられた言葉のように、1人でも、誰かと一緒でも、いつもくつろげる場所であるように。
そんな変わらないおもてなしがあるからこそ、長く続いてきた喫茶店なのですね。

今度は木々が葉で生い茂り、本物の木かげができる頃にまた来たいな。

スポット情報

喫茶 木かげ

住所
帯広市東2条南26丁目20
電話
0155-26-2399
営業時間
8:00~17:00 (L.O.16:00)
※モーニングは11:00まで
定休日
なし

一つ一つ大切に選んだ 暮らしに寄り添う器【Snö (スヌー) 暮らしのもの】

お次は帯広市のとなりまち。十勝大橋を渡り音更町へ向かいます。

ちょうど橋のたもとの住宅地。
そこに、十勝の器や雑貨好きの人たちが通うお店があります。

「わかりにくくてごめんなさい!黄色いポンプの看板が目印なんです」
電話で誘導してもらってなんとか到着。よく見ると右の白い家に小さな看板がありました。

「Snö(スヌー) 暮らしのもの」は、住宅地の建物の間にひっそり佇んでいました。週に3日間だけ開くお店です。
見つかりにくいお店は、宝物探しのようで楽しいですよね。

入口には日高山脈のロゴ。
ちなみに「スヌー」とはスウェーデン語で雪のことだそう。
今は春めいた光に浮き立つ、白い日高山脈がとてもきれいですよね。

中に入ってまた驚きました。
器を中心に、テーブルウエアや生活雑貨などが、とてもすてきにディスプレイされています。
各地のコーヒーやおやつ、調味料もおいしそう…。
見ていると時間が経つのも忘れてしまいそうです。

「毎日の暮らしになじむ、使い心地のいいものを集めて2014(平成26)年からネット販売を始めました。けれどせっかく道外から仕入れた人気作家さんの作品が、また道外に買い戻されてしまうことが多くて(笑)。まずは十勝の雑貨好きな方に、実際に手に取ってほしいと思い、翌年から実店舗も始めました」と店長の櫻庭佳代子さん。
わかります。まずは手で重さや質感、確かめたいですよね。だって毎日使うものだもの。

実はこちらのお店の母体は水道の会社。雑貨好きの社長さんと櫻庭さんたちで時間がある冬に何かやってみよう…と雑貨店を始めたそうです。
店長の櫻庭さんは、販売する商品のセレクトと年4回行う企画展を担当しています。

ちなみに櫻庭さんのオススメを聞いてみました。
「このシリーズは一目ぼれしたんですよ。伸びやかな線と手びねりの素朴な形がいいですよね」
お店ではシンプルなものが中心かと思ったら、大胆な作品もあるんですね。岐阜で作陶されている作家さんの作品です。

「自分で欲しいな…と思った、そば猪口です。内側にお花の模様があってかわいいですよ」
灰色の粘土に掘ったりスタンプで細かな文様をつけたりした後に、白い土で化粧を施すことで表情を出す技法、三島手の作品。味がありますね。
櫻庭さんが集めるものは、男女どちらにも喜ばれそうなものが多く、贈りものを選ぶときなどアドバイスしてもらいたくなります。

茨城の女性作家や大分の若手の作家さんが作ったかごや手ぬぐいなど、日本の昔ながらの使いやすい道具を集めたコーナーも、この空間にしっくりなじんでいます。
ほかにも、自ら山に入って採取した、白樺の皮でかごを編む、同じ音更で暮らす方の作品などもありますよ。

ちなみに展示している棚やテーブルなどもすてきで、ほぼアンティーク。中には帯広畜産大学のものなどもあり、日常使いで磨かれた、味わいのあるものばかり。ちなみに、会社の社長さんが作った棚やこのじょうごのライトもかっこいいです。

そうそう、櫻庭さんが選ぶアクセサリーも人気です。この時あったのは札幌の作家さんの作品。石狩・厚田の浜で拾ったシーグラスや石を、真鍮の棒につけ星座のような形にしたブローチ。
甘すぎない雰囲気で、大人の女性に似合いそうな作品に出合えます。

ゴールデンウィークには渾身の企画展もありますのでぜひ、十勝に来たら出掛けてみてください。
魅力的なお店はもちろん、気さくに迎えてくれる櫻庭さんたちも、きっと好きになっちゃいますよ。

スポット情報

Snö (スヌー) 暮らしのもの

住所
河東郡音更町木野大通西1丁目8番地
電話
0155-66-6083
営業日
木~土曜
営業時間
13:30~18:00
URL
http://sno-kurashi.com

※開店日や企画展はHPでご確認ください。


十勝の自然の中で エネルギーをチャージ【スノーピーク十勝ポロシリキャンプフィールド】

続いては帯広市内のキャンプ場に向かいます。
「え?まだ寒いのに?」なんて思いますよね。

車を走らせ40分。もともとは市営「ポロシリ公園キャンプ場」でしたが、2017(平成29)年にアウトドアメーカー「スノーピーク」が指定管理をする「スノーピーク十勝ポロシリキャンプフィールド」に生まれ変わりました。

十勝唯一、直営店も併設しているので、最新のキャンプギアやウエアも手に取って選べます。
食器や調理道具、イスなどのファニチャー。日常使いもできそうです。

店長の野原立さんとフレンドリーで親切なスタッフのみなさんが、さまざまな対応をしてくれます。
ちなみに、「スノーピーク」の本社は新潟にあるのですが、キャンプ場の中に本社があるそうです。社員のみなさん、キャンプを愛する人々です。

「今年の新作にこういうものもあります」と野原さん。なんとタコ焼きのプレート。テントなどの本格的な道具の中に、こんな遊び心があるものも!
キャンプって自由で楽しそうって思えます。

目を引くのが「人生に、野遊びを。」というコーポレートメッセージ。
現代を生きる人たちが、自然の中で人間らしさを取り戻すことを、会社の使命の一つとして掲げているのだそう。
そんな会社の理念に惹かれ転職し、このキャンプ場の立ち上げに配属された店長の野原さん。
実は以前は東京でレスキュー隊というシビアな仕事についており、毎日頑張る中、山にテントを張ることが自分を取り戻す大切な時間でした。

「十勝は世界に通じるアウトドアフィールド」と、スノーピーク山井太社長がほれ込み、何度も訪れた十勝。その縁で帯広市と観光提携を含む包括連携協定を結び、野原さんも現在世界中から人が集まる、自然を生かしたアウトドアベースの拠点作りに取り組んでいます。

さて、ポロシリ岳のふもと、民家からも離れ、木々に囲まれた静かな場所にあるキャンプ場。夏はヤマメやニジマスが住む戸蔦別川(とったべつがわ)で釣りも楽しめるそう。
24時間使えるシャワーやお湯が出る洗面所などがあるショップ兼管理棟と、車の横にテントが張れるオートサイト46区画、テントのみのフリーテントサイト20区画があります。コンテナのような建物は、建築家の隈研吾さんとコラボレーションした木製モバイルハウス「住箱(じゅうばこ)」。ここに宿泊することができます。

スタッフの佐藤梨名さんに中を案内してもらいました。
中にはベッドや冷暖房機があり快適。お湯を沸かせる道具類もそろっていました。
「キャンプをしたことがない人も安心して泊まれますよ」
目覚めたら、目の前に広々とした風景…いいですね。

札幌から来たご夫婦。ゆったりとした休日を過ごせるキャンプは2人の共通の趣味なんですって。
外のテントで食事をして、夜は暖かい「住箱」で眠るそう。

日が落ちてきたら、やっぱり焚火。スノーピークを代表するベストセラー「焚火台」であたたかな炎を楽しむのがキャンプの楽しみ。
そんな二人と気さくに話す野原さん。
キャンパーとの交流は会社の文化なのだそう。
イベントも定期的に行っています。

こうやってゆっくり話もできる雪の季節のキャンプもいいですね。
遠方からたくさんのお客さんが来る場所ですが、実はまだまだ知らない十勝の人も多いそう。
「だいぶ増えてきましたが、地元の人もどんどん遊びに来て欲しいですね」

身近な自然という宝物があると気づかせてくれるキャンプ場。
今度はまた違う季節に来て、自分でテントを張ってみたいと思いました。

スポット情報

スノーピーク十勝ポロシリキャンプフィールド

住所
帯広市拓成町第2基線2-7
電話
0155-60-2000
営業時間
10:00~17:00
※火曜はデイキャンプのみ
定休日
水曜(繁忙期・祝日を除く)
※炊事棟は11月上旬~4月まで閉鎖
※積雪期は変更の場合あり。HPをご覧ください。
URL
https://sbs.snowpeak.co.jp/tokachiporoshiri

商店併設の小さな店で こだわりの焼肉を【焼肉かんの】

帯広市内の住宅地。小さな商店がありますが…。

昼は精肉店、夜は「焼肉かんの」を開いています。
目印になる、大きな赤い提灯に明かりが灯るのはもうそろそろ。

開店準備中の店主、菅野邦男さんです。
もともと市内の総菜屋で長年肉の仕入れを担当し、一頭買いした牛や豚をさばいていたそうです。1963(昭和38)年に妻の峰子さんと独立して、肉と惣菜の店を開きました。

今日は町内会の会合があるという忙しい日でしたがお伺いしました。お肉は「おいしく食べられるように」と塊肉を、食べる直前にカットするそうです。

研究熱心な邦夫さんが扱うお肉には希少なものも。
たとえば牛サガリ。道内でよく食べられるサガリとは横隔膜ですが、店で出すのは本サガリ。横隔膜の中央から下がる1本の筋肉のことです。1頭から一つしか取れない貴重な部位なんですよ。
肉は地下のマイナス60度の冷凍庫でほど良く熟成させるそう。

軟らかな厚切りのラムロースジンギスカンも店の顔。
これに店オリジナルのタレをからめて完成です。

17種類の調味料や食材を合わせたオリジナルのタレは、一切水を使用していません。調味料と果物や野菜の自然な水分だけ。これまでタレの仕込みでミキサーを何台も壊しているそうです!何が入っているのかな。

肉は冷凍を購入したり、地方発送もできるのでおみやげにも喜ばれています。

商店の半分を焼肉店にしたのは24年前。
「最初は接客に慣れなくて大変だったけど、いいお客さんがずっと通ってくれるから。今は良かったと思っているんですよ」と峰子さん。
道内各地に朗らかな峰子さんを慕う常連さんがいて、道外や海外からのお客さんもいるそうです。

さて、町内会のみなさんの真面目な会議も終わり、宴も始まっています。

開店当時から、ここで町内会のみなさんと会議の後に焼き肉をするのは毎年恒例の行事なんですって!菅野さんたちももちろん参加します。

鍋などの宴会料理は峰子さんの担当。この日はカキやキンキ、タチなどを入れた豪華な海鮮鍋で、私たちもお裾分けをいただきました。まだまだ寒いこの時期の帯広で、染み入るようなおいしさでした。

私たちもお肉をいただきます。
奥の皿から「大腸ホルモンみそ味」484円、中央は「特上ラムロース成吉思汗」536円。安い!
手前のお皿、左が超こだわりの「牛本サガリ味付」864円、右が「ブタ上カルビ味付」648円。人気の「ブタ上カルビ」は邦夫さんが見つけたヒミツの部位。
少しコリっとして、噛むととろける食感がクセになります。どこの部位なんでしょうね!?

生のニンニクがあるときは、さっと炙り、ニンニクをちょっとつけて食べるとバツグンにおいしい!

お肉と一緒に、キビか麦が入ったごはんもぜひ。
テーブルにある味付けゴマをかけるとさらにおいしいですよ。

ちょっと懐かしい昭和な雰囲漂う小さな焼肉屋さん。
まるで実家のお茶の間のようにくつろげました。
また十勝に来たら、寄らなくちゃ。

スポット情報

焼肉かんの

住所
帯広市西6条南2丁目2番地
電話
0155-27-1730
営業時間
焼肉 18:00~21:00頃
※早めに閉めることもあり
定休日
火・水曜

※予約がオススメです。

北海道情報誌
HO
[ ほ ]
(毎月25日発売 本体556円+税)


北海道の旬な情報、おすすめスポットなどを、独自の視点で紹介する北海道の総合情報誌です。道民も目からウロコの情報をお届けします。
http://www.burant.co.jp/


十勝のおみやげプレゼント

「Snö(スヌー) 暮らしのもの」

輪花の形の粉引「輪花鉢(直径18cm)」3名さま

「スノーピーク十勝ポロシリキャンプフィールド」

携帯用フォーク、スプーン、ナイフのセット「ワンタッチカトラリー ワッパー武器」2名さま
※色はおまかせください。

「焼肉かんの」

ラムロース味付700gと特上豚カルビ味付500gのセット3名さま

「焼肉かんの」

牛本サガリ味付800g2名さま

※賞品は一例です。変更になる場合がございます。
※厳正なる抽選のうえ、賞品の発送をもって発表にかえさせていただきます。
※当選賞品の発送は4月下旬の予定です。

プレゼントのご応募について

下記の手順でご応募ください。

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