北海道おみやげ菓子 商品開発プロジェクト vol.2
vol.2 試食会~商品決定
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「北海道おみやげ菓子 商品開発プロジェクト」とは北海道の次世代を担う学生さんと一緒に、北海道のおみやげ菓子商品を開発するプロジェクトです。商品企画から行い、商品の発売を目指します。
プロジェクトメンバー
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経済学部 経営情報学科 鈴木教授、研究室の学生のみなさん http://www.hokusei.ac.jp/dmi/ |
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素材にこだわったスイーツ「奏春楼」 http://soushunro.co.jp/ |
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北海道おみやげ研究所 http://yamato-ogasawarashouten.co.jp/audition.html |
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北海道電力 |
みなさんこんにちは!当プロジェクト取材担当 エルアイズの長沢です。
今回は、「第2回ミーティング 試食会」と「第3回ミーティング 商品決定」の様子をご紹介します。
第2回ミーティング 試食会
2019年7月下旬、「第2回ミーティング 試食会」が開催されました。
今回は、5月のキックオフミーティングで学生のみなさんが考えた3種類のお菓子のアイデアを元に、札幌市中央区のスイーツショップ 奏春楼で試作したスイーツを試食します。
北星学園大学の鈴木教授から「日本人の学生と留学生では、味や見た目の感覚が違う部分があると思うので、よりグローバルにも通用するようなお菓子が開発できればと留学生にも参加してもらいました」とお話しがあり、学生6名に加えて今回新たに5名の留学生が参加してくれました。
試食

それぞれの試作品についての説明のあと、いよいよ試食タイム開始です。
今回、奏春楼さんが試作してくれたスイーツは、
- カヌレ 2種類
- シューケット 4種類
- クッキーサンド 1種類

開始と同時に「おいしい!」との声があちらこちらから聞こえてきました。

同年代のパティシエが作った「飾り(デコレーション)見本」を見た学生は、「可愛い!可愛い!」と連呼。留学生は「これは食べられるの?」と初めて見る「飾り見本」に驚いていました。
なごやかな雰囲気の中でも、学生たちは試食の感想をしっかりとメモしていました。

また、奏春楼 征矢さんに積極的に質問する姿も見られました。
「この色は何の色ですか?」
「砂糖には着色できるんですか?」
「賞味期限の設定は、どのようにするんですか?」などなど…。
留学生のみなさんは「ハスカップはブルーベリーみたい」「あっ、中に何か入っている!」と、シューケットの中のフリーズドライのじゃがいもにびっくりする場面もありました。また、日本語で味をうまく表現できない留学生に、やさしく通訳をしている学生もいました。
試食感想発表

いよいよ試食感想の発表です!ひとりひとりが自分の感想を発表します。今回も、しっかりとそれぞれの商品についての感想や希望を話してくれました。
また、留学生からは母国の人の好みなどを交えた意見や感想が発表され、とても参考になりました。

最後に、新千歳空港におみやげショップを展開する山ト小笠原商店 小笠原社長、川原さんから、「新しい種類のお菓子は多くは出てこない。もともとある商品のアレンジ品が売れている」「おみやげは重さも重要」などのアドバイスをいただき、北海道電力 石塚担当副長からは「当社の中でもめずらしいプロジェクトなので、社員も注目しています!」と激励の言葉も!
真剣に耳を傾け、うなずいたり、メモをとる学生の姿がとても印象的でした。
ミーティング - 番外編

試食会で上がった意見をふまえ、さらに商品を絞るため、8月上旬に「スウィーツ&カフェ 奏春楼」でミーティングを実施。
ステキな雰囲気の店内に学生たちも興味津々。実際に販売されている商品からも、いろいろなヒントが得られたようです。
このミーティングで、商品の候補は「カヌレ」「シューケット」の2種類に絞られ、次回の第3回ミーティングで1品に決定することになりました。
スウィーツ&カフェ 奏春楼
https://www.sowaproject.jp/blog/sweetsandcafesoushunroopen/
第3回ミーティング 商品決定
2019年8月下旬、いよいよ商品決定のミーティングです。今回は、HBC北海道放送さんが取材にいらしてくれました。
あいさつ

北海道電力 対馬担当課長
「これまで若い感性でいろいろとアイデアを出してくれましたが、今日はそれを商品にして売り込んでいくという、大きな転換の時です。プロの視点も入れて、商品を売り込むにはどうしたらよいか、という議論ができる日にしてください。みなさんの夢のお菓子が、商品となっていく大切な日だと思っています。」

北星学園大学 鈴木教授
「今日は方向性を決める重要な日だと思っています。小売・販売のプロ、製造のプロ、マーケティングのプロ、学生は若い目のプロ、これだけのプロが集まって長く愛され続けるお菓子を作ることができればと思っています。」
最終選定~1つの商品に絞る
最終候補に残った商品は、「カヌレ」と「シューケット」の2品。
前回からさらに工夫をこらした試作品を2グループに分かれて試食し、ひとつに絞ります。
<カヌレ>

常温保存タイプ/冷凍保存タイプ
<シューケット>

甘い味の色付き/キャラクター付き/ハスカップ味/とうきび味/じゃがいも味
試作品を配っている途中から「可愛い!!」という声が上がっていました。


<カヌレの感想>
「常温と冷凍によって少し食感が違う。でもどっちもおいしい!」
「1個で満足感がある」
<シューケットの感想>
「前回より小さくて食べやすい」
「前回より味がまとまっている感じがしておいしい!」
「じゃがいもの味がいい」
「ハスカップ味がめちゃおいしい!」


「北海道らしさを出せるのはどっちかな?」「どっちをもらったら、うれしいかな?」など学生たちも真剣です。
「どっちもいいから選ぶのが難しい~」「どっちも食べたい!」
それぞれの長所・短所を考えても、なかなか結論がでない2グループ。
どんなシチュエーションでおみやげを買って配るか?など、実際に自分がおみやげを買う立場、もらう立場を想像して議論が進みました。また、パッケージのことまで考え、どちらの商品がパッケージ映えするかなども考えていました。
結果発表
それぞれのグループで、最後の最後まで悩んで出した結果を発表してくれました。
1グループ「シューケット」

<理由>
- 4種類(じゃがいもチーズ・とうきび・ハスカップ・プレーン)の味をそれぞれ小袋にして箱に入れて売る。
- 北海道のおいしいものがすべて詰まっている。味で北海道らしさをだす。
- 甘いものとしょっぱいものが一緒に入っているおみやげのほうが、いろいろな人に受け入れてもらいやすい。
- 食べていて手がとまらない。
- 色も着けることができるので、インスタ映えもする。
- 価格も手ごろにすることができる。
2グループ「シューケット」

<理由>
- とうきびとじゃがいものシューケットが一番北海道らしさがでていた。
- どの年代の方でもおいしく食べることができる。
- シューケットをとうきびの粒に見立て、1本のとうきびのようなパッケージにするとインパクトがある。
- 中身を3袋くらいに分けて、食べやすく配りやすくする。
結果は、2グループによって「シューケット」が選ばれました!選定の理由を聞いて納得です!
「カヌレ」についても、今回の選考からは外れましたが、学生たちは特別な人へのおみやげとしての価値を見出していました。

ネーミング・パッケージ・価格等を決める

さあ、次は「ネーミング・パッケージ・価格」です!
山ト小笠原商店さん、エルアイズから、アドバイス・注意点の説明がありました。
- 自分がおみやげとして自信をもって持っていけるパッケージとネーミングにする。
- 北海道らしさと北星学園大学らしさを盛り込む。
- ネーミングは商品の中身(味、形、食感、素材)が連想できることが大切。
- パッケージは売り場で積みにくかったり、持って帰りにくいものは良くない。
- 商品価格の構成、パッケージに関わる初期経費についての注意点。
最初はネーミング出しに戸惑っている様子の学生たちでしたが、各社の方からいろいろなアドバイスをもらい、2グループ合わせて50個以上のネーミングアイデアがでました。
若い感性と自由な発想力から生まれたネーミングを聞いた各社の方々からは、「さすがに若いと頭が柔らかいね~」「すばらしい!」などの声がかけられていました。

パッケージについては、見本の箱を参考にしながら実際に商品を詰めてみたり、見た目のかわいらしさだけではなく、持ち帰りやすさ、丈夫さなどを考慮し、何種類かのステキなパッケージ案ができました。容量や価格設定についても、自分が買う立場になった時を想定して、真剣に取り組んでいました。
次回のコラムでは、完成した商品をお披露目する予定です。
どんどん形になっていく「北海道おみやげ菓子」に学生たちはもちろん、私たちもとてもワクワクしています。
次回は2020年1月上旬に掲載の予定です。お楽しみに!