あなたのまちを ぐるり深ぼりツアー vol.12
第12回 「空知の旅」<後編>
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これまで道内各地を取材してきた北海道の月刊情報誌「HO(ほ)」が、毎月、あなたのまちにスポットをあて、まちの魅力を深ぼりしてご紹介。
北海道がもっとおもしろくなるマニアックな旅へお誘いします。
今月は「空知」を旅します。
今回やってきたのは、明治時代から炭鉱開発が進み、かつて日本の産業を支えた炭鉱のまちとして知られる夕張市です。

黒いダイヤと呼ばれた石炭。
空知には石炭モチーフのお菓子がたくさんありますが、夕張で長く続くお菓子屋にもあるんですよ。

今ではちょっと寂しくなりましたが、かつてのJR清水沢駅前にあるのが「お菓子のふじ」
青いひさしが目印です。

店内には焼き菓子や洋菓子、和菓子がずらり。
懐かしのレモンケーキなどもあり、かわいいケーキがショーウィンドーを飾っています。

店主は3代目にあたるパティシェの前田直美さんです。
直美さんのおじいさんがこの店を創業したのが、1947(昭和22)年。
アイスキャンディー工場として始まり、ラムネ工場も営んでいたそうです。

この写真は、本町にあった「お菓子のふじ」の本店の写真です。1985(昭和60)年に、今の清水沢の支店と統合しました。
本店の2階には喫茶店もあったんですね。

この写真をお借りしたのは、2階の喫茶店で働いていた直美さんの伯母・中本和江さんです。今は夫の満さんと一緒に喫茶店を営んでいるんですよ。
直美さんのお父さんは店の菓子職人でしたが30代で早くに亡くなり、直美さんの叔父さんが長く店を営んでいました。2013(平成25)年から東京の洋菓子店で腕を磨いた直美さんが店を受け継いでいます。

直美さんがカットしている大きなお菓子は、お父さんが創作した「黒ダイヤ カステラ」です。

石炭をイメージした竹炭入りのカステラは、大粒の小豆が入り、しっとりふわふわ。焼きたてを味見させてもらいましたが、小豆の風味も効いて、とてもおいしかった!

こんなお菓子もあります。ひときわ黒い「石炭マドレーヌ」
オレンジピール入りの濃厚なチョコ味なんですよ。地元高校生と一緒に開発したものだそうです。
直美さんは地域のお菓子屋として、高校生に授業を行うことも。
今年は北海道夕張高等学校で、生徒さんがクリスマスケーキを作る実習も行ったそうです。いいですね~。

ケーキも人気で、生クリームとカシスジャムが入った「かぼちゃモンブラン」や、昔からあるバナナが入った「オムレット」も、直美さんのアレンジでかわいらしく。
そしてお店のアイドル的存在「たぬきちゃん」
直美さんのお父さんが作り始め、この姿かたちはずっと変わりません。ただ、昔は赤いドレンチェリーを乗せていましたが、叔父さんのアイデアでマーブルチョコになりました。

中身はこの通り、懐かしのバタークリーム。コクがあるのにさっぱりとしたクリームにラムレーズンがアクセント。甘さはかなりひかえめで、ちょっと大人の味わいです。たぬきのケーキは昭和に流行して全国各地にありましたが、今では出す店も少ないうえに、この「たぬきちゃん」はビジュアルも個性的。道外のイベントに呼ばれたり、最近では道外からもたぬきケーキファンが来てくれるそうです!

夕張に来たら、ぜひ、たぬきちゃんたちを連れて帰ってくださいね。
お菓子のふじ
- 住所
- 夕張市清水沢3丁目130
- 電話
- 0123-59-7878
- 営業時間
- 10:00~18:00
※2020年以降は17:30まで - 定休日
- 日・第1・第3月曜
※2019年 年末は12/31 15:00まで営業、2020年 年始は1/6から営業します。
くわしくはFacebookをご確認ください。 - https://www.facebook.com/okashinofuji/
※「たぬきちゃん」は売り切れの場合もあるので、電話などでご確認ください。
夕張は、新千歳空港から車で約1時間ほどと便利な立地で、歴史が深く自然豊かなまちです。
ここ数年でアジア圏の旅人が多く訪れるようになりつつあります。

さて、スキーシーズン到来です。部屋からそのままゲレンデに出かけられる、スキー場と一体化した夕張のランドマーク的なホテル「ホテルマウントレースイ」を訪ねます。
泉質の良い天然温泉もあり、海外の旅行客にはもちろん、家族連れやビジネスマンなど幅広い人々に好評のホテルです。

笑顔で迎えてくれるフロントのみなさん。この秋から新しくなったという制服もとってもお似合いです!
スタッフのみなさんの気持ちの良い接客も評判なんですよ。

「海外客はもちろん地元の方にも、もっと親しまれるホテルにして行きたいですね」と、総支配人の石井淑子さん。長く上海の企業に勤めていましたが、この春夕張にやってきました。
「初めて上海から視察に来たときに、夕張の自然に一目ぼれしました。夏も夕張の自然や歴史を巡るツアーを行いますので、1年を通して来ていただきたいまちです」

お茶をたしなむ石井さんを中心に、地元の方を招いてお茶会をしたり、海外の方をお迎えしてのワークショップも好評です。
「ホテルマウントレースイ」は地元スタッフの温かなおもてなしと、石井さんのグローバルな視点で、夕張の新たな魅力に気づかせてくれるホテルなのです。


さて、ホテル併設の「レースイの湯」は、日帰り入浴もできるので地元の人にも人気の温泉です。
泉質はナトリウム―炭酸水素塩泉で、角質を柔らかくする作用があると言われる「美肌の湯」。肌がしっとりとするモール温泉と同質の泉質も含んでいるんですよ。
この季節はスキーを楽しんだ後に温泉で身体を温め、リニューアルしたばかりの広々と気持ちのいい無料休憩所でゆっくり休むことができます。

さて、もうひとつ寄ってほしいのが「カフェテラス リラ」
冷水山(レイスイザン)に面した開放的なカフェです。年間を通して好評のソフトクリームもこちらで味わえますよ。

毎朝焼きあげる自家製パンやケーキはテイクアウトもできます。

特に人気はこのホテルの名物「夕張メロンパン」180円(税別)。
担当するのは製菓担当の岡部美紀さんです。
ふっくら丸いメロンパン。この中身が特別なのです!
なんと、本物の夕張メロンを使用した、メロンの香りそのもののオレンジ色をした濃厚なカスタードクリーム入りです。

もう一つの名物が「生メロンパン」320円(税別)はひと口食べると「あれ?メロンパフェ、食べてるんだっけ?」なんて思うほど生クリームがたっぷり入っていて、とてもおいしいのです。
どちらも数に限りがあるので、お早めに!
ちなみに、朝食で人気の夕張メロンの自家製ジャムも販売していますが、こちらも美味!おみやげにオススメですよ。

日帰りもいいですが、ぜひゆったりとしたスペースの部屋で過ごせる宿泊もしてみたいですね。
夕食は北海道と地元夕張(空知地方)の食材を活かした多彩な和洋中メニューを。
朝は焼き立てのパンが味わえる、品数豊富なバイキングが用意されています。
ホテル内にはほかにも、道産食材にこだわる「和風しゃぶしゃぶ雪華」が今年オープンしました。
食の楽しみもいろいろ。次回、夕張には泊りがけで来たいですね。
ホテルマウントレースイ
- 住所
- 夕張市末広2丁目4番地
- 電話
- 0123-52-2211
- 宿泊料金
- 1泊2食付き 4名1室 1人9,350円~(税込)
※入湯税は別途150円 - チェックイン
- 14:00~
- チェックアウト
- 11:00
- URL
- http://mountracey-resort.com/
- https://www.facebook.com/mountracey.skiresort/
日帰り温泉
- 営業時間
- 10:00~20:30
- 料金
- 大人:1,000円、
小学生以下3歳まで:500円
カフェテラス リラ
- 営業時間
- 10:00~18:00
マウントレースイ スキーリゾート
- 電話
- 0123-52-5151
※掲載情報は2019年12月23日時点のものです。

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プレゼント

「お菓子のふじ」より、黒ダイヤ カステラや石炭マドレーヌなど、お菓子の詰め合わせを抽選で10名さまにプレゼント!
※セット内容は変更になる場合があります。
※厳正なる抽選のうえ、賞品の発送をもって発表にかえさせていただきます。
※当選賞品の発送は2月下旬の予定です。