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みんなの声で!しあわせ北海道生活 vol.76

特別編 その4「ゼンリョク宣言 特別インタビュー 前編」

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みんなの声で!しあわせ北海道生活 vol.76

今や、全員が全国で活動している演劇ユニット「TEAM NACS」(森崎博之・安田顕・戸次重幸・大泉洋・音尾琢真)が所属する事務所である、株式会社クリエイティブオフィスキューの代表取締役社長 伊藤亜由美さんのゼンリョクインタビューです。
2回にわたりお届けする前編の今回は、会社創業当時のお話や、TEAM NACSの5人との出会い、そして北海道への想いなどをご紹介します。

建物からインテリアまでとても素敵なオフィスにお邪魔して取材させていただきました。ビルのエレベーターに乗るとカレーのいい香りが。「今日の社食のメニューがカレーだったんです。うちの社食はおいしいですよ」と取材前からとても気さくで素敵な笑顔の伊藤社長です。

いよいよ取材開始です。


Q:まずは創業した経緯やその当時の想いについてなのですが、ご自分の退職金を元手に会社設立したという話は本当ですか?なぜそこまでしてそうなさったのか、というところからお話いただいてもよろしいでしょうか。

私がエンターテインメントに触れたのは中学生の時にギターを始め、高校生でバンド活動をしたのち、短大の時に鈴井(現会長の鈴井貴之)が主宰する劇団に入ってからでした。

学校を卒業後就職して演劇活動は続けていましたが、当初はエンターテインメントで食べていくつもりはありませんでした。私も含め、劇団員の半分がサラリーマンで半分はアルバイトをしていて、これは趣味なのか本気なのか?目標がわからない状態の中に私がいて…。自分も仕事の合間にやっているので趣味みたいな感じだったのですが、テレビのお仕事やCMのお仕事をいただいてプロっぽくなってきている部分もあって。それならば、きちんと北海道に、プロダクションという機能を作って、役者の人たちが何かしら自分の芸にフィードバックすることができるような場を提供する、いわば「マネジメント」「プロデュース」が必要だな、ということを自分で体感したのです。

Q:そのころ北海道に芸能事務所はなかったのですか?

たぶん存在しなかったと思います。あったのはモデル事務所やナレーションの事務所だけだったと記憶しています。ですから私も、テレビのお仕事をいただいたりすると、自分で電話を受けて、自分でギャラ交渉をしてということをやっていたのです。オーディションがあったら自分で申し込みもしていました。

そんなことから、札幌の役者の人たちが仕事をしやすくなることを出来たらいいなという側面と、劇団の座長だった鈴井貴之の、周りの人が東京に進出している中で自分は北海道から発信したいという想いを聞いて、まず彼がけん引するような存在にならなければいけないと思ったのです。鈴井貴之をマネジメントすることから派生させて、札幌の役者たちがエンターテインメントで食べられるようなことができたらいいと思い、勤めていた会社を「辞めよう!」と決心して26歳で創業しました。自分自身がそこにきちんと向き合わないとダメだと思ったので、その時管理職でしたが「私はこういうことをやってみたい、チャレンジしてみたい」と1年かけて会社を説得して辞めました。その1年できちんと引継ぎをしたかったのと、当時の職場の人たちが私のステップを応援してくれるようなストーリー作りをして辞めようという気持ちからでした。組織の中で働いていた経験はもちろんですが、会社経営をやる上で、特に人を育てるという部分で勉強になったことがいっぱいありましたね。

Q:そのころにTEAM NACSの方々との出会いがあったのでしょうか?

株式会社クリエイティブオフィスキュー 代表取締役社長 伊藤亜由美さん

安田はうちの劇団員だったので、私も役者として一緒に舞台に立っていましたし、舞台を成立させるのに制作業務もやっていて、チケットをみんなで手売りするということがどういうことかも安田には指導していました。安田はすごく内向的でいつも稽古場の隅に座って爪を噛んでいました(笑)

大泉はみなさんがテレビで見ているあのまんまの人懐っこさで、私に最初からタメ口だったので「タメ口はダメだよ」と言ったぐらいです(笑)

あの5人は大学の演劇研究会の中のはみ出し者(笑)定期公演などで地方を回っていった時には、みんなとは別にひとつの部屋で馬鹿な話を延々とし続ける5人組だったと聞いています。森崎が会長だったのですけどね(笑)以前は楽屋で彼らと一緒になると、本当にくだらないことをいつまでもしゃべったり、自分たちが好きなドラマを再現したりしていました。「いつまでこれやっているんだろう?」っていうくらい、永遠の子どもって感じでしたね。でも、そういう子どもの気持ちを忘れないのがエンターテインメントには必要ですし、彼らが仲良くじゃれあっている姿がお客さまはとても好きなんだと思います。

Q:今ではもう全国レベルの俳優さんたちですから、道民にとっては誇りだと思います。北海道からどんどん活躍の場を広げていらっしゃるのは、最初から描いていたことなのでしょうか。

最初は道外に行くということを考えず、「まず札幌で、北海道で」と北海道のお客さまに楽しんでもらうことが1番と思っていました。でも北海道ではエンターテインメントの予算にも制約があったので、私たちはいろいろな工夫をしながら、自分たちでコンテンツを作ってきました。

「水曜どうでしょう」(HTB 北海道テレビ放送)も低予算から始めた番組です。

自分たちで経験しながら北海道でエンターテインメントを作っていく中で、やっぱり次のステップに行かなきゃいけないということを2000年ぐらいから考え始めていました。

「TEAM NACSは役者である」ということを北海道の人たちに知ってもらうためには、東京に行って東京の役者、脚本家、演出家の方たちと一緒にお仕事をさせていただいて、ステップアップしていったところを北海道にフィードバックする必要があると考えました。

そしてオフィスキューが北海道から全国にエンターテインメントを発信していきたいと考えるようになりました。我々は北海道の会社で、北海道の人間なので、あくまでも北海道を基本にという想いは、逆に全国ということを意識するようになってからなんです。それまでは当たり前に北海道があって、北海道の人たちがいて、当たり前に笑ってもらっていましたので。

Q:「水曜どうでしょう」がきっかけになったのでしょうか?

時代にマッチしてきた部分もあって、それまでは東京から発信されたものが唯一でしたが、東京にないコンテンツが地方にはあることをSNSなどで発信できるようになりました。だから戦略的ではないのですが、「水曜どうでしょう」が北海道の番組でおもしろいと噂になって、全国に番組販売という形の広がり方をしたことが地方の価値を上げていったと思います。そこからスタートしているんですよ。

「水曜どうでしょう」から大泉洋を知って「大泉洋って役者やってるんだ、観てみたい」とTEAM NACSの札幌の公演に、全国から来てくれるファンが増えました。そのファンが「北海道ってすごいいいところなんだ」「ファンになっちゃった」「食べ物おいしいよね」と発信もしてくれます。私たちは北海道の素晴らしさをファンの人たちからすべて教えてもらっているんです。

Q:みなさんの北海道に対する想いは強いですか?

大泉が初めて全国区のドラマに出た時に「北海道の人たちに恥ずかしい思いをさせない」と頑張って演技をして、1回目の視聴率が東京よりも北海道の方がかなり高かったんです。それがもう本当に嬉しくて。やっぱり意識するのは北海道なんです。


まだまだ北海道愛にあふれているインタビューは続きます。次回は「ゼンリョク宣言ほくでん」CMキャラクターの音尾さんについてもお聞きしています。お楽しみに!

※掲載情報は2019年11月27日時点のものです。

企画:ドーモニ 事務局

「ドーモニ」は株式会社エルアイズが運営する北海道のモニターサイト。
ドーモニに登録すると、飲食店の覆面調査や化粧品の試用モニター、アンケートの回答、グループインタビューの参加者の募集などが届きます。
16才以上の男女のみなさんに無料でご登録いただけます。
登録はこちら → https://www.domoni.jp/

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