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あなたのまちのエナジースポット巡り旅 vol.1

あなたのまちのエナジースポット巡り旅 vol.1「函館・七飯の旅〈前編〉」

こちらに掲載されている記事の、ポイント獲得・抽選応募期限は終了しております。

北海道の月刊情報誌「HO(ほ)」が地元の人気店や穴場店、まちを元気にする企業、大切に守る伝統や歴史を訪ね、HO流の北海道再発見の旅へ、みなさんをお連れします!


朝市で楽しめる、歴史ある自家焙煎コーヒー【十字屋食料品店/十字屋珈琲店】

函館にやってきました。
函館といえば朝市。函館駅のすぐ横にある「駅二市場」をぶらぶら。

そんな市場で、コーヒースタンド「十字屋珈琲店」を見つけました。
ていねいに挽きたての豆でコーヒーを落としていたのは店主の菅原雅仁さん。
本店は十字街にある、歴史ある食料品店「十字屋食料品店」です。
菅原さんは午前7時から午後2時まではコーヒースタンドに立ち、そのあとは本店での仕事に戻ります。

小さなスタンドには代わる代わるお客さんが訪れ、口コミで広がっているらしく外国人のお客さんが多いのです。
おみやげに自家焙煎の豆やドリップバッグを購入して行きます。
イギリスに留学していたという流ちょうな英語で対応する菅原さん。
思わず笑みがこぼれ、上海から来たという外国人のお客さんはとても嬉しそう。とっても気に入ったみたいで、豆も買って帰って行きました。

私も一杯お願いしました。
少し苦めでコクがある、朝の目覚めにぴったりのブラジルベースの十字屋ブレンド。
マグカップにたっぷり1杯350円。
コーヒーに合うトラピストクッキーもあります。これ、大好き。
「うちの本店は十字街にあるんですが、私は5代目。3代目がそのクッキーの開発の頃から修道院とかかわり、1936(昭和11)年の発売当初からずっと今もトラピスト修道院の製品の特約店です」
なんと、縁があるから置いているのですね。

さて、市電の十字街電停そばにある、本店の「十字屋食料品店」に来ました。
永くトラピスト修道院の製品や自家焙煎のコーヒー、ベルギー産の修道院ビールを中心にお酒を扱い、地元で親しまれています。
1934年に建てられたという建物が今も現役。

これは1936年の店がある十字街のようす。
昔は修道院のバターやお菓子、カール・レイモンのソーセージ、チーズやジャム、紅茶など輸入食品を中心に販売していました。
地元の人には、ちょっとハイカラなイメージの店だったそう。

この店、聞けばとてもユニークで、代々血縁関係がない人が店を継いでいるのです。
もちろん菅原さんも。
ソムリエの資格も持つ菅原さんの前職は地元のワイン会社。
会社を辞めて起業を目指していたときに前オーナーが引退することを知り、店を受け継いで3年が経つそう。

「昭和初期に焙煎をはじめた3代目は東京出身で、元は獣医だったそうです。函館みやげをいろいろと企画したり…、面白い経営をしていた人でした」
店には3代目がブラジル珈琲を普及させるために、函館のデパートで試飲会を行う広告や、おみやげを開発したときの新聞記事が残っています。
当時最先端の飲み物だったブラジル珈琲。
東京朝日新聞のPR記事などもスクラップされていましたよ。

ちなみによく聞く「銀ブラ」とは、銀座の有名店「銀座カフェーパウリスタまで歩きブラジル珈琲を飲む」という説もあるそうです。
そんなブラジル珈琲を函館に持ち込んだ3代目でした。

自家焙煎のコーヒー豆は常時8種類ほど。店で飲むこともできます。
2階には1964年から使用しているフジロイヤルの焙煎機。
現在、故障中で焙煎はほかの場所でしていますが、いずれ現役に復活させたいそうです。

5代目菅原さんも、伝統を生かしつつコーヒースタンドを始めるなど、チャレンジ精神抜群。
「ユニークな5代目」といずれ言われそうです。

十字屋食料品店の歴史が感じられ、とても面白かった!
おいしいコーヒー豆を函館みやげにしますね。

スポット情報

十字屋食料品店

住所
函館市末広町5-18
電話
0138-22-1777
営業時間
10:00~18:00
定休日
水曜

十字屋珈琲店 函館駅二朝市店

住所
函館市若松町9-19 駅二市場
電話
0138-22-1777
営業時間
7:00~14:00
定休日
水曜

レトロな商店街になじむくつろぎのカフェ。【cafe classic(カフェ クラシック)】

続いて訪れたのは市電の終点。谷地頭の電停からすぐそばにあるカフェです。
八幡神宮に続く表参道には、昔ながらののんびりとした雰囲気の商店が続いています。
その一角に溶け込む「cafe classic(カフェ クラシック)」
看板はなく、ドアにかわいいコーヒーのイラストがペイントされているだけ。
でも、カフェということが、すぐにわかりますね。

「とてもゆったりできる、いいカフェですよ」と、店から出てきたお客さまご夫婦。
函館の情報を伝える「FMいるか」のパーソナリティーでもある奥さんもおすすめする、地元の人の安らぎの場所なんですね。

店を営むのは近藤伸さんと妻の裕紀さん。
4年前に東京から裕紀さんの故郷の函館に移住してきました。
築50年以上の元・クリーニング店をコツコツと改装して、カフェを開いて3年になります。

高い天井と時を刻んだ床。
温もりのある空間には静かな音楽が流れ、とてもくつろげます。
近所のお年寄りもやってきて、のんびりして行くそうです。

トイレのお知らせイラストがほのぼの。あの入口のドアのコーヒーも、描いたのは近藤さん。
近藤伸さんはイラストと言葉を紡ぐ、絵本作家でもあります。
一見クールに見えますが、このイラストを見ると人柄が感じられますよね。
もちろん店内に本やカードなど作品もありますよ。

近藤伸さんはもともと東京で10年飲食店を開いていた料理人。
カフェでは品数は多くはありませんが、スタンダードでシンプルな食事、お菓子とドリンク、お酒もそろえています。
ランチは、生ハムとグリュイエールチーズたっぷりの「クロックムッシュ」1,200円、目玉焼きが乗った「クロックマダム」1,300円、ふわふわの「厚焼きタマゴサンド」1,000円の3種類。
サラダとスープがセットで、ボリュームありますよ。「アラビア」のお皿もすてきです。

そんな厳選メニューの中でも名物はこちら。
1時間じっくりと蒸し焼きにする「クラシックプリン」450円。
どうですこの立ち姿。なんておいしそう。
函館の牛乳と卵、それにてんさい糖だけというシンプルさですが、ほろ苦いカラメルとまろやかな卵の味わい、一度食べると忘れられません。

旬の果物を使った、季節を感じられるケーキは「今おいしい果物、何かな」と、通う楽しみがあります。ちなみに春はイチゴのお菓子がありますよ。

そんな「cafe classic」のすべてのお菓子や料理によく合う一杯のコーヒー。450円。
爽やかな酸味とコクが味わいのある、エチオピアのハイグレードな珈琲「モカ イルガチェフ」か、アイスコーヒーやカフェオレには「十字屋ブレンド」
そう、さきほど伺った「十字屋食料品店」の菅原さんのコーヒー。
二人でいろいろと函館のコーヒーを試し、当時店を継いだばかりの菅原さんのコーヒーを気に入ったそう。
シックなカラーの「アラビア」のカップも、お気に入りを少しずつ集めているそうです。

大沼で作っているシロップや地元作家のフェルトの小物、店でも使用しているオーガニック食材など、二人のお気に入りも販売しています。
今にも動き出しそうなフェルトのスズメブローチは、店のツタに住むスズメたちがモデルだそう。
窓をコツコツとクチバシでつついて、お米をおねだりするんですって!
…なんて二人の話にも和みました。

「東京のように幻みたいな街ではなく、つながりが感じられるところで暮らしたい」と、函館に来た近藤さん夫妻。最近では同じような考えの人がこの西部地区に集まり始めたそうです。
ここからまた何か変わっていきそうな、そんな春のような気配も感じられました。

スポット情報

cafe classic(カフェ クラシック)

住所
函館市谷地頭町25-20
電話
080-5596-2291
営業時間
11:30~23:00 (LO.21:55)
定休日
火曜日
URL
https://classic-hakodate.jimdo.com

ハッピーオーラを放つ住宅街のスイーツショップ【sweets maniac(スイーツ マニアック)】

函館のスイーツ好きの間でウワサの、小さなお菓子屋さんを訪ねました。
地元の人以外はまず訪れない、住宅街の一軒家。
入口にはさりげないショートカットの女の子のロゴを見つけました。
扉をあけると、アイシングクッキーがずらり飾られ、とてもカラフルでかわいいデザインに見入ってしまいます。
ここが「sweets maniac(スイーツ マニアック)」

店内に並ぶお菓子は思わず「わ~っ!」と声をあげてしまうかわいいものばかり。
迎えてくれたのは店のロゴと同じショートカット。チャーミングな笑顔の店主、岡田理可さんとスタッフの福澤さん。
子供の頃にお母さんが作ってくれた、細やかなアイシングクッキーを原点に、見て楽しく、食べて優しい味わいのお菓子は函館のスイーツマニアをとりこにしつつあります。
使用するのは道産のバター100%で、旬の果物や体に優しい食材。

以前は東京で教室やショップを営み、センスあふれるお菓子が評判になり、本の出版やブランドのパーティー用のギフトなどに引っ張りだこでした。

そんな忙しい生活に一区切りつけて、7年前に両親と一緒に函館に移住。
「函館は海と空が近くていい街です」
このまちでエネルギーも充電して、昨年5年ぶりに店を開きました。
エントランスでは岡田さんがペイントした、かわいいイラストに迎えられますよ。

思わずテンションが上がるお菓子たち!
贈り物にぴったりなアイシングクッキーはどれも一つ648円。
イースターや端午の節句など季節のもの、出産やお誕生日、結婚のお祝いなど、ギフトとしても喜ばれるものがそろい、オーダーも可能。もったいない…と思うかもしれませんが。
「ずっと取っておかれる方も多いみたいですけど、おいしいですよ!ぜひぜひ、お早めに食べてください」

それにしても、かわいすぎる…
カラフルなお花のカップケーキはマイルドな甘さで、バタークリームのおいしさに驚きます。
イチゴのアイシングクッキーを載せた、さわやかでコクがあるチーズケーキや、味や食感が工夫されたクッキー類やパウンドケーキもおすすめです。

「sweets maniac」は青と赤、黄色。この3色を独自に配合して魔法のように、濃淡さまざまな色合いを生み出します。
ぜひ、住宅街のお店にたどり着いてくださいね。
朗らかなスタッフの皆さんのイメージそのままの、ハッピーになれるお菓子に出会えます。

ちなみに現在も東京の食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」各店で、「sweets maniac」の季節のアイシングクッキーを購入することができますよ。

スポット情報

sweets maniac(スイーツ マニアック)

住所
函館市柏木町6-26-2
電話
0138-85-6030
営業時間
10:00~17:30
定休日
木・金曜日(不定休あり)
URL
http://www.sweetsmaniac.com

韓国料理と金さんに、地元民もぞっこん【金家(きんが)】

函館の夜…何食べに行く?
やっぱり魚介?それとも…なんて悩みましたが、地元の方お薦めの店に行ってみます。
駅から近い屋台村「大門横丁 函館 ひかりの屋台」は、地元の常連客も多いのです。

中でも韓国料理の店「金家(きんが)」は屋台村に店を開いて10年。
チヂミやプルコギ、スンドゥブチゲなどなど、種類豊富な韓国の家庭料理が評判で、お客さんの6割が地元の常連さん。

ナイスキャラな韓国人マスター金さん。
面白い金さんのマシンガントークがたまりません。
一人でふらりと入っても大丈夫。
金さんを介して、お客さん同士の会話もはずみます!

まずは韓国の小さなおばんざい「ミッパンチャン」で生マッコリを一杯。
チャンジャ、韓国海苔、豆腐の3種盛りでわずか500円。
辛くないもの、ヘルシーなものなど…希望に合わせて組み合わせてくれます。
やかんでたっぷり飲める生マッコリは1,500円。感じ出てるでしょ。

金さんがぐるりと外から入って持ってきたのは、「チーズタッカルビ」1,000円。
頼んだのは、なんと千葉県から年5回以上は通ってきているという常連さん。
「ここに来たらこれを食べないとね」
アツアツのチーズの下にはほどよい辛さのチキンがごっそり入っていました。

テーブルには4種類の辛さの唐辛子がセットされていて、好きな辛さにカスタマイズできます。
ちなみに金さん、辛いものが苦手です(笑)

「うちのもうひとつの名物だから食べてみて」
それじゃ、ぜひ。
中にはチーズとキムチをサンドした韓国風ホットサンド!
しっとりバターのような風味が感じられ…なにコレ、おいしい!
「金家トースト」は500円。ぜひお試しを。

屋台村の店であれば、どこでも出前OK。「刺身も頼めるよ」と金さん。
韓国料理と海の幸も一緒に楽しめます。
常連さんたちは、自分たちのことを「屋台の住人」と呼んでいます。
ディープな函館にはまって私も住人になっちゃいそう。

スポット情報

金家(きんが)

住所
函館市松風町7-5 大門横丁 函館 ひかりの屋台内
電話
090-5224-2169
営業時間
17:00~24:00
定休日
不定

函館のおみやげプレゼント

「cafe classic(カフェ クラシック)」で販売している
函館在住のフェルト作家「yoomoo felt works tama」の雫のコースター(1枚)4名さま
※カラーはお任せください。

「十字屋食料品店」コーヒードリップバッグ(10パック/ブレンド2種類入り)5名さま

「sweets maniac(スイーツ マニアック)」クッキーセット5名さま
※写真は一例です。内容は変わります。

※賞品はお選びいただけません。
※厳正なる抽選のうえ、賞品の発送をもって発表にかえさせていただきます。
※当選賞品の発送は5月下旬の予定です。

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